社会への貢献

京都府との「農福連携」〜社業で培った農業技術指導を提供〜

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農福連携で京都府と協定

京都式農福連携事業とは

「農福連携」とは自治体の農林水産部門と福祉部門が連携し、障害者就労支援事業の一環として、農業分野での障害者就労を促進するものです。

京都府では障害者の社会参加をすすめるため、地域と連携し就労支援の場になってきた府内各地の事業所で 「農福連携マルシェ」を開催するなど京野菜や宇治茶といった特産品や加工品を販売し、地域の人々と交流できる仕組みづくりを構築されてきました。

平成29年5月26日には、こうした取り組みを行う事業所を支援するため「きょうと農福連携センター」が府庁内に設置されました。

農福連携を軸に、障害者の就労促進とともに社会参加の場を創造し、障害者をはじめ地域の多種多世代の人々が地域の担い手になっていく京都式地域共生社会づくりを推進されています。

タキイへの要請

京都式農福連携事業が進む中で、事業の核となる事業所への就農促進や技術指導は、主に地域の各農業改良普及センター様に託されますが、きょうと農福連携センターでは6次産業化まで見据えた営利栽培を指導できる技術員を求められていました。

一方、タキイ種苗では社業に即した、タキイにしかできない社会貢献活動をかねてから模索していました。そうした両者の思いが一致。平成29年8月25日、京都府の山田啓二知事(当時)と弊社社長瀧井傳一との間で、農福連携事業促進に向けた協定を締結するに至りました。

タキイの具体的活動は京都府から要請のあった府内の福祉事業所に技術者を派遣し、農業技術指導を実施し、得られた情報を、府や福祉事業所に提供するというものです。栽培指導にとどまらず、6次産業化のための品種提案などもあわせて期待されています。

また、府では農業分野で障害者が生産や加工を、販売に関する作業・事務を担う能力があることを公的に認証するキャリアパス制度の導入を計画しています。就農を目指す障害者の励みにしたいというこのキャリアパス制度、タキイはこの内容策定や実際の講習にも参画、協力していきます。

福祉施設へ派遣する技術者は、タキイ研究農場で豊富な育種や栽培経験を持った農場OBです。これまでに得た知識と経験を現場で最大限発揮してまいります。

「キャリアパス制度」確立に向け検証実技講座から制度設計スタート

南サテライト拠点で実技講座開講
  • ・認証制度については、京都農福・共生戦略会議にワーキンググループが設置され、基礎課程の内容について検討してきました。制度設計にあたっては、農場OBが会議のメンバーに参加し、座学や実技面のカリキュラム作成で中心的な役割を担いました。
  • ・制度設計、検証のため実技講座をきょうと農福連携センターの南サテライト拠点、山城就労支援事業所「さんさん山城」で開催。実技講座では、5日間で約20時間程度のカリキュラムを実施し、農作業に関する入門研修から、種まきや定植といった農業技術について実技を行い、制度の検証を行いました。タキイがこだわったのは実技面で、長年滋賀県の研究農場に併設するタキイ園芸専門学校を運営しているノウハウも生かされました。1カ月間という短期間で播種から収穫まで研修いただくため、プレ認証講座の実習素材に選ばれたのは「コマツナ」でした。
  • ・毎週全5回の講座は、午前中が実習に割り当てられ、当日の実習の説明を座学で20分程度の講義を受けます。その後、近くのハウスへ移動して実習で身につけます。午後からの座学のテーマは「はたらくということ・農業の仕事」、「畑づくり・種まき」、「発芽・間引き」、「生育管理(収穫等)」、「食生活(栄養素)・食文化」をテーマに展開されました。座学に際してはさんさん山城職員さんの手話による解説付きで、丁寧な授業が進められます。講義は内容が理解できているか確認しながらじっくりと進んでいきます。参加者からの質問も積極的でした。こうして得られた知見に基づき、正式なキャリアパス制度のカリキュラムおよびテキストが定められ、平成30年度から正式なキャリアパス制度がスタートいたします。
↑実習の様子。

農福キャリアパス制度が本格スタート、他拠点へも指導

平成30年度から本格実施へ

平成30年からの農福キャリアパス制度では、資格希望者を全国から募り、農業実技と研修講座を受講していただきます。実技で栽培する品目はミニトマトとコマツナと決まりました。もちろん指導には農場OBがあたります。

その他事業所でもアドバイザー指導

平成30年4月からは農場OBがもう1名加わり、南部サテライトのさんさん山城以外にも、京都府から要請のあった南部の事業所にアドバイスのため訪問指導を開始しています。宇治田原むく福祉会さんからは、地域の特産として育てたい「鷹の爪とうがらし」栽培の指導要請を受け、整地作業のイロハからアドバイスを開始。また、レストランへの出荷が見込めるベビーリーフやハーブの栽培も指導。お茶、エビイモ、田辺ナスと鷹の爪などの栽培が安定している「さんさん山城」さんの例に倣い、特産を生かした「農福」、時代に合わせカフェで出せる野菜作りによる「農福」など指導の範囲は広がります。

タキイ種苗だからできること「農の力」を生かす

少子高齢化、人口減によるに担い手不足など、農業はさまざまな課題を抱えています。福祉の現場ではハンデや障害を持つ方の就労機会を創出するという課題もあります。種苗の開発を生業としてきた私たちは農業と福祉をつなげていけるよう先ずは2018年からスタートした「チャレンジ・アグリ認証」の確立で成果を出すことが目標です。

京都府との「農福連携」は始まったばかりです。障害のある方の就農をお手伝いし、これらで得た知見を、社会に還元していきたいと思っています。

ご紹介した京都府の農福連携事業のサポートや京都式キャリアパス事業のお問い合わせは、きょうと農福連携センターへお問い合わせください。
タキイ種苗で直接の対応しておりませんのでご了承ください。

<お問い合わせ先> きょうと農福連携センター TEL:075-414-4596(受付時間/月曜〜金曜日 9:00〜17:00)
ホームページアドレス:http://www.kyo-noufuku.com/