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タキイの緑肥・景観作物

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緑肥の効果

有機物が増加し、土壌中の微生物がよく繁殖する。
土の構造がよくなり、水はけや保水力も高まる。
土壌中の微生物間のバランスがとれ、病害虫の多発を防ぐ。
施設野菜土壌の塩類濃度を低下させる。
ソルガムのすき込みによるレタスの収量と品質
(兵庫県南淡町)園芸新知識,1982年7月号より
緑肥作物を使うときのキーポイント

C/N比(シーエヌ比・炭素率)

土壌中の有機物の動向を考える上で重要な指標です。例えばC/N比が13の場合、窒素が1kgあったとすると炭素が13kg含まれるということになります。

各種作物のC/N比(参考値)
作物 C/N比 作物 C/N比
ヘアリーベッチ 10〜11 ソルガム 34〜41
アカクローバ 10〜16 トウモロコシ 20〜35
ダイズ 14〜15 トウモロコシ(稈) 約45
シロカラシ 12〜26 稲ワラ 48〜75
ヒマワリ 13〜40 モミガラ 72〜80
エン麦 15〜38 麦ワラ 約90
ナギナタガヤ 約20    

C/N比が高い(20以上)有機物が土壌中にすき込まれると、土壌中の微生物がそれを分解するために多くの窒素を必要とします。
このため、土壌は窒素飢餓の状態におちいりやすくなります。対策として、石灰窒素を添加することが有効です。
逆に、C/N比が低い有機物の場合では多くの窒素が無機化して後作物に利用されやすい形になります。

C/N比による緑肥作物の使い分け

緑肥の後作が窒素要求量の多いタマネギ等の場合、C/N比の低いマメ科の緑肥作物が有効です。逆に、ダイズではC/N比の高いえん麦等が、根粒菌の着生も促進し良い結果が得られます。

菌根菌の有効利用

菌根菌は植物にとって有益な微生物で、根が届かない場所の養分を吸収して植物に送ってくれます。特にリン酸を吸収する力が強く、植物にもリン酸をよく供給します。植物には、この菌根菌が共生する作物(宿主作物)と共生しない作物(非宿主作物)があり、以下の様に分かれます。

宿主作物
ひまわり、とうもろこし、マメ類、バレイショ、麦類、タマネギ、ニンジンなど多くの作物、ベッチ、クローバなど多くの緑肥。

非宿主作物
ナタネ、キャベツ、ブロッコリ、シロカラシ等アブラナ科作物、テンサイ、ホウレンソウなどアカザ科作物、ソバなどタデ科作物。

宿主作物を栽培する場合には、その前作に宿主作物を栽培することが有効です。逆に、非宿主作物を栽培する場合は、前作が宿主、非宿主作物のどちらであってもあまり影響はありません。

腐熟期間

土壌中にすき込まれた緑肥作物は微生物によって分解されますが、その分解過程の中で一時的にピシウム菌が増殖します。そのため、緑肥のすき込み後は一定期間(夏季で3〜4週間) をおいてから、後作の栽培に入ります。

各種センチュウ抑制効果

緑肥作物を用いてセンチュウの密度を抑制することは最近盛んに行われていますが、主なセンチュウ抑制のメカニズムは以下の3つです。
(最近は「抵抗性打破系統」のセンチュウが出てきており,抵抗性をもつ品種でも,被害が出ることが増えています。そのような際,緑肥によるセンチュウ抑制は有効です。)

(1) 作物内で殺センチュウ物質をつくり、センチュウを殺す(マリーゴールド等)。
(2) センチュウを根に侵入させるが,根内での増殖を抑える(または成長を停止させる)ためセンチュウが減る(ネグサレタイジ等)。
(3) シストセンチュウを孵化させるが、栄養源とはならないため、シストセンチュウを餓死させる(ダイズシストに対するアカクローバ、ネコブキラー等。この場合,レンゲは栄養源になってしまう)。
作物別加害センチュウ
センチュウ名 ネコブセンチュウ ネグサレセンチュウ シスト
センチュウ
作物名 サツマイモ ジャワ キタ キタ ミナミ ダイズ


キャベツ  
ハクサイ  
レタス    
ホウレンソウ  
ネギ  


ダイコン  
ニンジン  
ゴボウ  
タマネギ    
サツマイモ  
ジャガイモ  


トマト  
ナス  
ピーマン    
キュウリ  
カボチャ  
オクラ          
メロン    
スイカ    
エダマメ    
エンドウ        
インゲン        


アズキ          
イチゴ      
タバコ  
連作により発生する病害と障害
作物 病害と障害
葉菜 キャベツ 萎黄病、根こぶ病、黒腐病、菌核病
ハクサイ ホウ素欠(尻腐病)、黄化病、根こぶ病、菌核病
根菜 ダイコン 萎黄病、ホウ素欠(横縞病)、軟腐病、赤シン症状
ニンジン ホウ素欠(クロンボ症)
ゴボウ ヤケ症
サトイモ 腐敗病、ネグサレセンチュウ
スグキ 根こぶ病
果菜 トマト 萎凋(いちょう)病、根腐萎凋病、青枯病、褐色根腐病、濃度障害
キュウリ 立枯性疫病、つる枯病、つる割病、濃度障害
ナス 半身萎凋病、青枯病、半枯病
スイカ つる割病
エンドウ 立枯病、茎腐病
イチゴ 萎黄病、根腐病、濃度障害
主な緑肥作物の栽培基準・センチュウおよび害虫の密度抑制効果
主な緑肥作物中の肥料成分
作物名 生育
ステージ
乾物率
(推定%)
1回刈生草重
(t/10a)
生草重原物中(%)
N P2O5 K2O CaO MgO
えん麦 出穂期 16.7 3〜5 0.28 0.11 0.97 0.13 0.07
らい麦 出穂期 16.5 3〜5 0.38 0.14 0.76 0.10 0.04
ソルガム
(スーダングラス)
出穂期 21.3 6〜8 0.30 0.06 0.72 0.11 0.10
とうもろこし 乳熟期 18.4 6〜8 0.25 0.09 0.49 0.10 0.09
ギニアグラス 15.6 4〜6 0.31 0.06 0.53 0.11 0.05
青刈大豆 (開花期) 22.9 2〜4 0.67 0.14 0.83
ひえ 出穂期 15.5 3〜6 0.26 0.27 0.67 0.16 0.17
クロタラリア (開花末期) 17.0 4〜6 0.29 0.07 0.56 0.16 0.03
ベッチ類 開花期 17.5 2〜4 0.51 0.15 0.63 0.37 0.08
れんげ (開花期) 12.0 3〜4 0.49 0.19 0.55 0.16
アカクローバ 開花期 16.0 2〜4 0.43 0.10 0.56 0.37 0.10
シロクローバ 開花期 14.9 2〜4 0.64 0.13 0.50 0.30 0.09
イタリアン
ライグラス
出穂期 16.4 3〜5 0.33 0.13 0.69 0.11 0.06
転換作物の耐湿性
 地下水位(cm以下)0(湛水) 栽培ひえ・ホワイトパニック(3〜4葉期以降)
10 イタリアンライグラス、れんげ、ペレニアルライグラス
20 ギニアグラス、アカクローバ、シロクローバ、そば
30 ローズグラス、シコクビエ*、あわ、ソルガム(少降雨時)、青刈大豆、ひまわり
40 とうもろこし、テオシント、マリーゴールド、オーチャードグラス、ムギ類、コスモス
50 ソルガム(多降雨時)
*シコクビエは冠水に弱い。
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