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レタス腐敗病

データ作成年月日:2017/12/31

写真1(AK)

▲結球外葉が軟化腐敗しコールタール状化する

写真2(AK)

▲結球外葉が軟化腐敗しコールタール状化する

写真3(AK)

▲結球外葉が軟化腐敗しコールタール状化する

写真4(AK)

▲激発圃場の被害

症状(診断)

 病原細菌が3種あり、それにより症状が下記のように二つに分かれるが、発病末期には見分けが困難になることと、混合感染も認められることから、一括して腐敗病と呼ばれている。
 1)褐斑型:病原細菌(1)によるもので、結球期以降、下葉から数枚上位の葉の中肋に、暗褐色不整形で光沢のある病斑ができ、拡大して葉が暗褐色に腐敗する。多湿の時は、病斑が結球全体を覆い、暗褐色水浸状となり、乾燥すると干しのりか油紙で結球を包んだようになる。腐敗臭はなく、結球の内部や茎の内部が侵されることはない。
 2)褐色腐敗型:病原細菌(2)と(3)によるもので、初め外葉の下葉縁や中肋から褐変して水浸状の病斑を形成し、葉脈が褐変して急速に拡大する。病斑部と健全部の境界は不明瞭である。結球では、外囲葉の葉縁が暗緑色〜緑褐色水浸状となり、拡大して腐敗し、湿度が高いと軟化崩壊する。乾燥すると表面が紙のようになる。結球の表面は健全に見えるが、その内側1、2葉が褐色に腐敗することもある。結球内部や茎の内部が侵されることはない。

発生の仕組み

 病原:細菌
  (1)シュウドモナス チコリ
  (2)シュウドモナス マージナリス
  (3)シュウドモナス ビリデイフラバ
 1)褐斑型は高冷地の8〜9月収穫の作型、平坦地の秋から初冬に収穫する、気温の比較的高い作型に発生し激発する。冬作には発生が少ない。発生適温が20〜25℃と高温であり、病原細菌(1)の病原性が強いことによる。
 2)褐色腐敗型は平坦地の冬から春どりのトンネル栽培に発生する。発生適温は25〜30℃と高温であるが、病原細菌(2),(3)の病原性は弱く、無傷のレタスを侵すことはほとんどない。ところが、凍霜害を受けることの多い冬作レタスには侵入しやすく、トンネル内の高温・多湿条件が発病を助長するため冬作レタスに多発する。
 いずれの病原細菌も、被害作物残さとともに土壌中で生存し、第一次伝染源となる。降雨・風・病原細菌に対して防除効果のない農薬散布、そのほか管理作業によって植物体上に運ばれて感染する。

防ぎ方

 冬春どり・トンネル栽培で発生が多い。霜害に付随して発生するので、トンネルがけは早めに行う。また、多発地の栽培は避ける。
 防除薬剤として発生圃場では、発生初期にアグリマイシン-100(レタスのみ)、カスミンボルドー、スターナ水和剤、バリダシン液剤5を散布する。またキノンドーフロアブル(有機銅水和剤)、Zボルドーなどを予防散布する。生物農薬のベジキーパー水和剤も利用できる。銅水和剤および生物農薬名は、有機JASでも使用できる。


 注.2003年の改正農薬取締法施行に伴い、登録作物がレタス(結球するもの)と非結球レタスに分離された。

ご注意

文中に記述のある農薬の登録内容は、すべて上記データ製作日時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無と使用方法(使用時期、使用回数、希釈倍数、処理量など)をご確認ください。

農薬登録のない薬剤を使用したり、登録条件以外の使用をすることは、農薬取締法で禁止されておりますので、生産物の商品性や産地としての信用を著しく損なう恐れがあります。また、生産者の健康被害に対する配慮も肝要です。

農薬の適用の対象や使用基準など、登録の内容は時期や地域によって異なります。間違った使用をされますと、効果がないばかりか作物に薬害を生じる恐れもあります。

本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。

病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。