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タマネギボトリチス葉枯症

データ作成年月日:2017/1/20

写真1(SK)

▲葉に淡褐色楕円形の大型病斑を生じる

症状(診断)

 タマネギには少なくとも4種のボトリチス菌が葉に寄生してさまざまな症状を現す。
 しかも、これらボトリチス菌のうち3種はいずれも、タマネギのほかの病気を起こす病原菌であり、1種はほかの作物の病原菌である。しかし、葉に葉枯れ症状を現す点で共通しているので、一般には「ボトリチス葉枯れ」と呼ばれている。
 育苗圃では通常末期に発生し、葉に径2〜3mmの輪郭が明瞭な汚白色、円形ないし楕円形のくぼんだ班点が散生する。
 本圃では育苗圃で見られる症状が現れるが、それ以前に生育不良で葉の先端から萎凋する株が現れる。生育盛期には、育苗圃で見られる症状が多数現れるだけでなく、長さ数mmの輪郭不鮮明な青白色長楕円形のかすり状、または条状病斑が多数混生する。また、長さ数cmに及ぶ輪郭がやや不鮮明な汚白色ないし淡褐色の大型病斑がしばしば現れる。

発生の仕組み

 病原:糸状菌(かび)
  (1)ボトリチス ビソイデア(タマネギ菌糸性腐敗病の病原菌)
  (2)ボトリチス シネレア(タマネギ灰色かび病の病原菌)
  (3)ボトリチス スカモサ(タマネギ小菌核性腐敗病の病原菌)
  (4)ボトリチス チュリッペ(チューリップ褐色斑点病の病原菌)
 3月までの寒冷期には(3)が、また4月以降の温暖期には(2)によることが多い。
 本圃では、冬季の株枯症株上や葉の病斑上に形成された胞子の飛散により被害が発生する。

防ぎ方

 育苗時の苗感染から蔓延するので健全な苗を使う。地下水位の高い圃場、多湿な圃場で発生が多い。排水の悪い圃場では高畝栽培とする。罹病株では、病斑部に胞子が形成され伝染源となるので、罹病株は速やかに抜き取り圃場の外へ出す。
  薬剤防除:登録防除薬剤はない。

ご注意

文中に記述のある農薬の登録内容は、すべて上記データ製作日時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無と使用方法(使用時期、使用回数、希釈倍数、処理量など)をご確認ください。

農薬登録のない薬剤を使用したり、登録条件以外の使用をすることは、農薬取締法で禁止されておりますので、生産物の商品性や産地としての信用を著しく損なう恐れがあります。また、生産者の健康被害に対する配慮も肝要です。

農薬の適用の対象や使用基準など、登録の内容は時期や地域によって異なります。間違った使用をされますと、効果がないばかりか作物に薬害を生じる恐れもあります。

本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。

病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。