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病害虫・生理障害

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トマト

トマト菌核病

データ作成年月日:2017/12/31

写真1(AK)

▲病斑上に形成された黒色菌核

写真2(TM)

▲茎内部に形成された菌核

症状(診断)

 主に茎が侵される。初め、暗緑色水浸状の病斑を形成し、次第に上下に拡大して茎を取り巻き上部の茎葉は枯死し、病斑部は黒褐色を呈する。多湿条件下では、茎の表面に灰白色綿状またはクモの巣状のかびを生じる。病斑部は後に乾燥して灰色になる。病斑部の茎を縦断すると、内部に白色のかびに覆われた黒色のネズミのふん状の菌核を形成している。多湿条件下では、茎の外部にも菌核を形成する。

発生の仕組み

 病原:糸状菌(かび) スクレロティニア スクレロティオラム
 病原菌はナス科・マメ科・アブラナ科など多くの作物を侵す。宿主作物のない間、病斑上に形成された菌核によって、被害作物残さとともに土壌中で生存し、20℃以下のやや冷涼な温度と多湿条件下で、茶褐色の直径3〜5mmの小型のきのこ(子のう盤と呼ばれる)を地表に形成し、子のう胞子を飛散させ第一次伝染源となる。15〜20℃で多湿な無加温の施設や早春と初秋の露地で降雨の多い年に多発する。

防ぎ方

 冬季から春先の施設栽培で発生が多い。灰色かび病同様、施設栽培の多湿条件下で多発する。ハウス栽培では、紫外線カットフィルムの利用で被害軽減ができる。また、多発する圃場では、水田に返すことで土壌中の菌核を死滅させることができ、被害が減少する。
 防除薬剤では、トマト・ミニトマトに対して、ファンタジスタ顆粒水和剤、カンタスドライフロアブル、アフェットフロアブル、ピクシオDF、ブロードワン顆粒水和剤、ゲッター水和剤が利用できる。同じ薬剤の連用は、耐性菌発生の原因となるので、薬剤を交互に使用する。

 注.2003年の改正農薬取締法施行に伴い、「トマト」と「ミニトマト(直径3cm以下のもの)」とは、農薬登録にかかる薬効・薬害の取り扱い上、別個の作物分類に属することになりました。したがって、「トマト」に登録のある農薬を「ミニトマト」に使用される場合は、予め「ミニトマト」に対する登録の有無をご確認ください。

ご注意

文中に記述のある農薬の登録内容は、すべて上記データ製作日時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無と使用方法(使用時期、使用回数、希釈倍数、処理量など)をご確認ください。

農薬登録のない薬剤を使用したり、登録条件以外の使用をすることは、農薬取締法で禁止されておりますので、生産物の商品性や産地としての信用を著しく損なう恐れがあります。また、生産者の健康被害に対する配慮も肝要です。

農薬の適用の対象や使用基準など、登録の内容は時期や地域によって異なります。間違った使用をされますと、効果がないばかりか作物に薬害を生じる恐れもあります。

本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。

病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。