タキイ種苗株式会社タキイの野菜

タキイ交配中玉トマト「フルティカ」

PVP農林水産省品種登録出願中〔登録名:タキイミディ195〕

高糖度で葉かび病耐病性を持つ

ここ数年、各社から中玉トマトが続々と発売され、徐々に市場や消費者の間にも定着してきた観があります。
「フルティカ」は、ヨーロッパ系品種に近い1果重約50gの中玉で、見栄えもよく、糖度も高く食味がよいことが最大のセールスポイントです。また、葉かび病・斑点病耐病性を持ち、減農薬栽培も可能なことから、直売所向けや品質を重視した出荷には最適な品種といえます。


「フルティカ」の特長

<品種特性>

フルティカ

  • 甘くておいしい中玉トマト
    「フルティカ」の最大の特長は、果実の糖度にあります。平均でも約7〜8度あり、潅水量を制限した栽培では12度になることもあります。これは中玉トマトでは高めの糖度です。
  • 高い収量性
    1果重は約50gで、1果房の花数は8〜12です。ですから1果房当たり約500g収穫でき、周年栽培では1株当たりの収量が約10kgとなります。
  • 果皮が割れない
    寒暖の差が大きい春・秋季に裂果が多発しますが、「フルティカ」はこの時期に裂果が少ないことも大きな特長の一つです。果皮に弾力性があり、伸縮作用で裂果を防ぎます。
  • 葉かび病・斑点病に耐病性を持つ
    葉かび病に最新の耐病性(Cf9)を持っているため、草勢低下時にも発生は見られません。また、ミニトマトで問題となっている斑点病に対しても耐病性があり安心です。
    「フルティカ」は、オールシーズン栽培が可能ですが、7〜8月定植の抑制栽培では、品種の特性上、注意すべき点があるので以下を参照してください。

< 栽培のポイント>

フルティカ

(1)施肥設計
  • 元肥量
    7〜8月定植の抑制栽培では、元肥のチッソ成分量を10a当たり0〜5kgとし、そのほかの作型では10a当たり5〜10kgにします。接ぎ木栽培では前記より2割減らします。「フルティカ」は細根型の品種で、初期の草勢が強くなりやすく、強いと異常主茎(メガネ)が発生することがあるので注意します。
  • 追肥量
    基本は4段開花期からで、粒状肥料であれば、チッソ成分量で10a当たり2〜3kgを2段開花ごとに施用します。また液肥であれば、0.5〜1kgを各段開花ごとに施用します。

(2)栽植密度
  • 「フルティカ」の葉は中大葉ですが、小葉が多く4段開花期くらいから葉が込み合ってきます。長段どり栽培では、冬季の日照量確保のために、栽植密度を1坪(3.3m2)当たり約6株にするとよいでしょう。10段どりまでの栽培では、1坪当たり7〜8株程度がよいでしょう。

(3)定植前後の管理
  • 7〜8月定植
    この時期の定植は若苗定植とします。特に自根栽培では、高温の影響で活着が遅れることがありますが、接ぎ木栽培でも遮光してハウス内の温度を下げたり、敷きわらなどで地温を抑制する工夫が大切です。遮光をした時は潅水を少なめにします。活着が遅い場合は、薄い液肥などを潅注し、根の活性を高めることも必要です。
  • そのほかの作型
    一番開花苗を定植するのが基本です。朝晩の気温の低い作型では呼吸量が減り、樹に栄養がいきやすくなって草勢が強くなりがちなので、若苗定植は禁物です。その後4段開花までは細作りを心掛け、しっかりと着果させることが重要です。
  • 全作型
    前述のように、初期草勢が強くなりがちなので、1〜2段果房は「トマトトーン」で確実に着果させるとよいでしょう。

(4)草勢低下時の管理
  • 摘葉
    採光性をよくするため、込み合った部分の葉は摘み取ります。反対に、葉がすきすぎている部分はわき芽を伸ばし、2〜3枚の本葉を展開させてからわき芽を摘芯して、葉の枚数を確保するとよいでしょう
  • 摘果
    草勢が強くなれば花数が増え、着果負担とともに草勢が低下します。1果房当たり8〜10果を残して、それ以外は摘果するとよいでしょう。また、草勢低下時は1果房当たり6果に制限します。
  • 葉面散布
    冬季は、草勢を維持するための潅水はあまりできません。地温を下げて根傷みを引き起こし、生理障害や病害発生の原因となるためです。そこで、冬季は積極的に葉面散布剤を施用します。「ヨーゲン強力2号」「ヨーゲンリッチ」などの葉面散布剤を1週間に1〜2回散布することで、トマトの生長を促し、追肥の補助効果をもたらします。また、夏季においても潅水と葉面散布を併用することで、いち早い草勢回復が期待できます。

(5)草勢が強すぎる場合の管理
  • 葉面散布
    草勢が強くなりすぎると、異常主茎が発生することがあります。特に2〜3段開花期は生育にムラをなくして乗り切ることが重要です。草勢を抑えるには、葉面散布が効果的です。リン酸、カリウム主体の葉面散布剤「ヨーゲンハイパワー」を1週間に1〜2回程度数週間にわたり散布すると葉色が濃くなり、草勢が落ち着きます。また相乗効果として、4〜5段果房付近の葉に出やすい葉先枯れ症状も減る効果があります。
  • わき芽取りを遅らせる
    果房直下のわき芽を10〜15cmまで生長させてから摘み取ると、主枝の勢いが落ち着きます。しかし、わき芽取りの後は傷口が大きくなるので病原菌の感染に注意が必要です。

<フルティカの適作型>
中玉トマトの適作型
<フルティカ栽培Q&A>
果房収穫はできますか?
6果までならほとんど問題はありませんが、それ以上の果実をつけて収穫する場合は、房元の果実が軟化する場合がありますので、6果以上の果房収穫には向きません。

「フルティカ」の収穫適期はいつですか?
輸送日数のかからない都市近郊の場合、秋から春にかけての冷涼期は果実全体がオレンジに着色し、一部赤熟したころが糖度ものり収穫適期です。高温期では、全体がオレンジ色に着色する手前の状態で収穫します。
遠方の輸送地帯では、冷涼期に果実全体がオレンジ色に着色したころが収穫適期で、高温期は果実肩部がやや青く残っているくらいで収穫するとよいでしょう。「フルティカ」は歯切れをよくするために果皮を薄くしてあるので、完熟状態で輸送した場合に軟化することがあり注意が必要です。

おすすめ情報

タキイのミニ・中玉トマト栽培ポイント
<ミニトマトの品種選定ポイント>
  • 「千果(ちか)」は、ミニトマトで最も量販店に出荷されている品種です。果皮は濃赤色でテリ・ツヤがよく、1果重は約20gです。糖度は8〜10度と高いのが特長で、こくのある甘みが口いっぱいに広がります。初期の生育は旺盛なので、潅水は少量多回数を心掛け、異常主茎(メガネ)に注意して、追肥主体で生育を進めるのがポイントです。「小桃(こもも)」は、果色が大玉トマトと同じピンク色をした縦長果形のミニトマトです。果重は20〜30gで、糖度は「千果(ちか)」と同様8〜10度あります。果肉が厚くゼリーが少ないので、従来のミニトマトとは変わった食感を楽しめます。栽培中、異常主茎はほとんど発生しませんが、潅水が少ない場合は尻腐れが発生するので、こまめな潅水が必要となります。
<育苗のポイント>
  • 良苗育苗は定植後の順調な初期生育につながります。無病の育苗培土を使用し、本葉2.5葉期に12〜15pポットに移植して育苗、5〜6葉期の葉が重なり始めたころに株間広げをして、がっちりとした苗に仕立てましょう。
    潅水は午前中に済ませ、夕方にはポット表面が乾くようにします。中玉・ミニトマトは節間が伸びやすいので水分に注意します。また、移植直後や定植直前の極端な萎(しお)れは、果実形成に悪影響を与えてしまうので気をつけてください。葉色が薄くなってきた場合は液肥で補い、1番花開花苗を定植します。
<長期安定栽培に向けた取り組み>
  • 夏秋栽培は栽培・収穫期間が長く、安定した草勢を維持することが良品出荷につながります。安定した草勢を維持するには接ぎ木栽培が効果的で、これは併せて土壌病害の回避もできます。何といっても直売所出荷向け栽培では、地上部だけでなく、土壌消毒についても農薬の使用は控えたいものです。
    潅水は、3段花房開花期までは少量の株元潅水を心掛け、長期栽培と温度や天気の急な変化に耐えられる根域形成を促します。
    追肥は、中玉・ミニトマトの場合は4〜5段花房開花期から、草勢を判断して施します。1回の施肥量は10a当たり粒状肥料で3s、液体肥料で0.5〜1sが目安です。草勢の微調整は葉面散布で行います。草勢が強い場合は、リン酸とカリウム主体の「ヨーゲンハイパワー」を1週間ごとに散布し、落ち着かせます。一方、草勢の弱い場合は、チッソとリン酸、カリウムがバランスよく混合されている「ヨーゲン」を入れ、草勢回復を図ります。根傷みなどで根から十分に肥料を吸収していない場合にも、葉面散布は大変効果的です。
<夏場の高温対策>
  • 高温が苦手なトマトにとって、梅雨明け後の温度管理は非常に重要です。高温による影響で果実に裂果や着色むらが発生してしまうので、遮光資材や、循環扇の利用でハウス内気温を下げ、生理障害果の発生を減らします。遮光資材は、ハウス内が30℃を超えたら使用します。
    地下部の対策では、敷きわらや「タイベックマルチ」を利用することで地温を2〜3℃下げられ、根傷みを減らし、萎れにくい強い株を維持することができます。

レシピ

■トマトとしらすの冷やし小鉢

トマトとしらすの冷やし小鉢

材料(2人分) 304kcal/1人分
  • ミニトマト 10個
  • しらす 30g
  • ルッコラ l/2パック
  • カッテージチーズ 50g
  • かつお節 適宜
調味料
  • しようゆ 小さじ1
  • 酢 小さじ1
  • 砂糖 小さじ1/2
  • ごま油 小さじ1/3
作り方
  1. 調味料は合わせておく。
  2. 半分に切ったミニトマト・しらす・カッテージチーズ・食べやすい大きさにちぎったルッコラをボールに入れ、1とともにあえる。
  3. 器に盛り、かつお節をかける。

■スチーム野菜とクリームチーズディップ

スチーム野菜とクリームチーズディップ

材料(4人分) 117kcal/1人分
  • グリーンアスパラガス 1束
  • ミニトマト 8個
ディップ
  • クリームチーズ 100g
  • ツナ 20g
  • 万能ネギ 2本
  • しようゆ 小さじ1/2
  • レモン汁 小さじ1/2
作り方
  1. アスパラガスはハカマをとり、根元のかたいところを切り落とし、皮をむく。
  2. 蒸気が立っている状態の蒸し器に1のアスパラガスを入れて2〜3分蒸す。
  3. 2が残り約30秒になったらミニトマトを入れてさらに蒸す。
  4. クリームチーズは蒸し器に入れてやわらかくしてから、油をきったツナ・小口切りにした万能ネギ・しょうゆ・レモン汁とともに混ぜる。
  5. 器に2のアスパラガスと、ミニトマトを盛り、ディップを添える。

■ホウレンソウと豆腐のグラタン

ホウレンソウと豆腐のグラタン

材料(4人分) 271kcal/1人分
  • ホウレンソウ 1束
  • 豆腐 1丁
  • ハム 100g
  • ミニトマト 12個
  • バター 大さじ1
  • サラダ油 大さじ1
  • プレーンヨーグルト 300g
  • マヨネーズ 大さじ3
  • 塩 小さじ1/2
  • こしょう 少々
  • チーズ 80g
作り方
  1. ホウレンソウは洗って、塩ゆでし、水にさらして、水気をきり、3〜4cmの長さに切る。
  2. 豆腐は重しをのせて、水をきり、サイコロ大の角切りにする。
  3. ハムは1cm幅の短冊形に切る。ミニトマトのへ夕は取って、半分に切る。
  4. フライパンにバターを溶かして、ホウレンソウをいため、塩、こしょう(分量外)をする。
  5. グラタン皿にバター(分量外)を塗り、4を入れる。
  6. フライパンに油を熟し、豆腐を入れて両面を焼き、グラタン皿に並べる。
  7. グラタン皿にハム、ミニトマトものせる。
  8. ボウルにヨーグルト、マヨネーズ、塩、こしょうを混ぜ合わせて、7にかけ、チーズをのせて、高温のオーブンで焼き色がつくまで焼く。

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