タキイ交配 カブ 小粋菜

ミズナの様な葉もおいしい小中カブ!

岡本 祐

タキイ茨城研究農場

おかもと ゆう岡本 祐

カブはほかの根菜類と比べて栽培しやすく土質を選ばないため、家庭菜園などを中心に多く利用されています。
カブといえば奈良時代から日本人に親しまれ、根もの野菜としての印象が強く、葉はみそ汁の具や炒め物など用途が限られていました。今回発表する「小粋菜」カブは、実はおいしいカブの葉をもっと多くの人に食材として活用いただきたいという思いから、葉のおいしさにこだわって開発した品種です。通常のカブの葉と比べて、軸が細く深い切れ込みのある特性とし、葉数を多くしました。葉も根と一緒に幅広い用途で楽しめます。
また、根こぶ病の耐病性をもつため作りやすく、収穫サイズによって葉数とカブの肥大が異なり、見た目の印象が変わる点も魅力の一つです。
「小粋菜」カブを通じて、カブを作る新たな魅力を知っていただき、おいしさをまるごと味わってみてはいかがでしょうか。

深い切れ込みが入った葉は、みずみずしい姿とシャキシャキとした食感が特長。

「小粋菜」適作型

最適播種期

冷涼地:7月下旬〜8月中旬/5月上〜下旬
中間地:9月上〜下旬/3月下旬〜4月中旬
暖  地:9月中旬〜10月上旬/3月中旬〜4月上旬

「小粋菜」適期表

「小粋菜」適期表
ポイント ミズナの様な葉をもつカブ 根も葉も良食味で捨てる箇所なく、幅広い料理で利用できる 小カブ〜中カブまでお好みのサイズで栽培可能 根こぶ病に耐病性で作りやすい

品種特性

1ミズナの様な葉をもつ新しいカブ

通常のカブの品種と異なり葉軸が細く、深い切れ込みのある葉は、みずみずしいシャキシャキ感とカブ特有の香りが融合し、今までにない食感が楽しめます。

2カブも葉も良食味で浅漬はもちろん、
幅広い料理に適する

根部に位置する部分は緻密な肉質をしており、さまざまな用途で葉を一緒に使うのがおすすめです。鍋の具や炒め物など加熱料理に使えば、葉の歯ざわりがよく、根部はくせが少なくやわらかい食感となります。サラダにすれば繊維がやわらかい若葉と、歯切れのよい根部の肉質は相性抜群です。

漬物(右上)やサラダ(左)に最適な食感。根も葉も食べられるのでゴミもなし。

漬物(右上)やサラダ(左)に最適な食感。根も葉も食べられるのでゴミもなし。

3小カブ〜中カブまでお好みのサイズで栽培可能

小カブ栽培では条間・株間ともに15p、中カブ栽培では条間・株間20pを目安にします。小カブ栽培では葉が細く仕上がり、根とのバランスもよいため見た目がきれいです。中カブ栽培では、地上部のわき芽が多くなり根部の肥大もよくなるため全体のボリューム感が増します。

4根こぶ病に耐病性

主要な土壌伝染性病害である根こぶ病に耐病性を示し、安心して栽培できます。
※根こぶ病は、菌の種類によっては発病する場合があります。

一般的なカブより葉軸が細く葉数も多くなる。収穫サイズによって葉数と根の肥大が異なり見た目の印象が変わる。

一般的なカブより葉軸が細く葉数も多くなる。収穫サイズによって葉数と根の肥大が異なり見た目の印象が変わる。

栽培のポイント

適期栽培を心掛ける

秋冬栽培では無理な早まき、春栽培では無理な遅まきを行うと葉勝ちになり、玉の肥大も悪くなるため適期播種を心掛けましょう。一方で、間引きのころ(本葉5〜6枚目ごろ)までは生育がじっくりしているため、秋冬栽培では播種期が遅れると根部が肥大できない場合がありますので、無理な遅まきにも注意しましょう。

持続性を考えた施肥設計を

通常の小カブの品種と比べて草勢が強く根部の肥大が始まる時期が遅いため、生育後半まで肥効が切れない施肥設計とします。元肥には肥効に持続性のある緩効性肥料を混入することをおすすめします。間引き後に追肥し、合わせて中耕管理を行いましょう。
肥料分が多いと草勢が強すぎて玉の肥大が悪い原因になります。そのため、肥沃な畑では通常より施肥量を少なめとし、過度な施肥は控えるよう心掛けましょう。

肥料の目安

極端な収穫遅れに注意

適期栽培における熟期は栽植密度にかかわらず、播種後60〜65日程度が目安です。ス入りが遅く在圃性はありますが、極端な収穫遅れは葉軸がかたくなり、カブ形の乱れや肉質の劣化にもつながるため適期収穫を心掛けましょう。

有機物の施用、排水性のよい土づくり

カブはタネが小さく初期生育が緩やかなため、極端な乾燥や過湿は発芽不良や生育遅延を引き起こす原因となります。堆肥などの有機物を施用し、保水性、排水性のよい土づくりを行うことが良品を生産するうえで重要です。

春栽培は換気を十分行う

ハウス栽培では、露地栽培と比べて風通しが悪く温度、湿度が上がりやすいため、できるだけ風通しがよくなるよう換気を十分に行ってください。春栽培では露地栽培で高温期となる生育後半の草勢を抑えることが良品生産につながります。晩抽性にすぐれるため、露地栽培でも安心してお使いいただけます。ただし、高温期の栽培となりますので過度な乾燥に注意し、こまめな潅水を心掛けましょう。

小カブとして栽培可能な「小粋菜」なら、場所がなくてもプランタ―でカブ作りが楽しめます。

小カブとして栽培可能な「小粋菜」なら、場所がなくてもプランタ―でカブ作りが楽しめます。

「小粋菜」レシピ集はこちらです

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