タキイ優良品種 産地ルポ 宮崎県JA尾鈴キャベツ JA尾鈴管内から5月にボリュームある「YR若空(わかぞら)」キャベツを出荷! JA尾鈴 農産園芸部 野菜花き課 審査役 安永 修

地域概況〜温暖な気候と豊富な特産物が特長の魅力あふれる産地〜

宮崎県中央に位置するJA尾鈴(川南町と都農町)は太平洋に面した日向灘沿いに位置し、晴天率が高く、冬も温暖な気候に恵まれて、年中野菜や果物の栽培、和牛や養豚も盛んな地域です。JAの名前にもなっている尾鈴山はJA尾鈴管内の西にあり、尾鈴山県立自然公園や、矢研の滝などの観光地、日向灘にある漁港ではウニや金ふぐ、管内で栽培されたブドウで作られた「都農ワイン」は海外でも高評価されるなど魅力溢れる地域です。

高まる加工キャベツ需要に応えた契約出荷栽培を行う

JA尾鈴管内での野菜栽培は主に果菜ではキュウリ、トマト、カボチャ、スイートコーン、葉菜ではキャベツ、ハクサイとなっています。

キャベツについては昨今の青果需要の減少に対して、加工用キャベツの栽培が増え、2年前からは収穫後のキャベツが300s超入る鉄製コンテナによる契約出荷が始まり、現在ではキャベツ生産全体の8割が加工用として出荷されています。

JA尾鈴管内では2年前より300kg超のキャベツの入る鉄製コンテナを使用した契約出荷を開始。

管内での春〜初夏どりの作型は10月20日以降の秋まきで翌春4月中旬〜5月20日収穫と、1月下旬以降播種で5月20日〜6月20日収穫となっていて、短い播種期間の中で複数の品種を栽培し、キャベツの品種特性による収穫時期のずれを利用して、4〜6月まで連続出荷できるよう計画を立てています。

そのため葉菜研究会(2017年10月時点で17名)では、収穫時期には10日ごとに打ち合わせを行い、出荷する生産者を決めて連続出荷を保っています。

玉太りがよく歩どまりのよい5月どりキャベツ「YR若空」に期待

筆者(中央)と生産者の長友朝美さん(右)、長友さんのご子息裕次郎さん。
「YR若空」を11月25日まき、1月12日定植5月11日からの収穫で栽培。

本年は秋まき15品種、年明けまきは7品種のキャベツを栽培される長友朝美さんは、「YR若空」を11月25日まき、1月12日定植5月11日からの収穫で栽培されていました。
「『YR若空』はべと病の防除はしっかり行う必要がありますが、初期の段階で対処すれば抑えられるし、この時期収穫の他社品種に比べて玉太りがよくて、重量が出るので使いたい品種ですね」と高く評価されています。また、加工向け出荷では歩どまりをよくするため、大玉での栽培が求められますが、大玉にすると玉割れが多くなります。「YR若空」は比較的に割れに強い感じで、大玉と玉割れのしにくさが両立するという点でも満足されている様子でした。

「『YR若空』は5月どりのキャベツの中でも玉太りがよく重量がでる」と長友さん。

比較的割れにも強く大玉に育てやすい「YR若空」。

「複数の品種を栽培することで天候による収量のばらつきを補い安定出荷を図りたい」と語る筆者。

契約栽培では連続出荷が必須なので、毎年の気象の変化に対応して安定した出荷を保たねばなりません。そのためには、少ない品種数で多量に栽培するのではなく、多品種を少量栽培して天候による収量のアップダウンを減らして柔軟な出荷で対応したいと考えています。

今後はさらなる作業効率のアップのためキャベツ収穫機の導入や、生産者を増やし面積拡大を図っていきたいと思います。新品種の試作も積極的に行っていきたいので、タキイさんには今後ともよい品種を生み出していただきたいですね。

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