トマト研究歴約20年の“ミスター桃太郎”が語る「桃太郎トマトって、すばらしい!」

溢れんばかりのトマト愛を持ち、1日3個の「桃太郎」トマトを食す“ミスター桃太郎”こと、トマト研究家の唐沢明さん。本コラムでは唐沢さんが感じる「桃太郎」トマトの魅力と、100を超えるトマトレシピなどを、存分に語っていただきます。
唐沢 明さん

Profile 唐沢 明さん

トマト研究家、大学で講師を務める。トマトのダイエット効果やトマト料理レシピなどの研究を中心に、トマト大好きサークル「トマト赤デミー」を主催。テレビ、雑誌、イベントなどへの出演も多数。最近では2019年2月にフジテレビ系「新説!所JAPAN」に出演。主な著書に『夜トマトダイエット』(ぶんか社)、『トマトジュースダイエットレシピ』(サンクチュアリ出版)など(タキイでの取り扱いはありません)。

唐沢明さんのトマト赤デミーWEBサイト
http://www.akira-dream.com/tomato/

第3回冬は加熱してリコピンを吸収すべし。
赤いトマトの真っ赤なホントの秘密とは?

漢方医学では、体は「陽と陰」のバランスが基本であるとされてきました。食べ物は、「寒、涼、平、温、熱」の5つの性に分けられたのです。そして、症状とその人の体質に合った食べ物や食べ方が推奨されてきました。

食べ物には、陽性食物(体を温める食べ物)と陰性食物(体を冷やす食べ物)があるとされています。同じカロリーでも、その食べ物の色は何色か?によって体の体温を変えてしまうという考えです。体を温める食べ物は、赤、黒、橙の色をした食べ物。反対に、体を冷やす食べ物は、青、白、緑の色をした食べ物です。

赤、黒、橙の色をした体を温める食べ物は、体を引き締める効果があるといわれています。逆に青、白、緑の体を冷やす食べ物は、代謝を下げます。だから、体を緩めてしまいます。代謝は、体温が1℃上がると約12%上がりますが、1℃下がると約12%下がります。同じカロリーの食べ物をとったとしても、代謝を高められるかによって、その食べ物を12%燃焼できるか、できないかということになりますね。

スペインのトマト祭りの取材で現地に行ったとき、ホテルの食事に巨大パエリアが出てきました。いったい何人分あるんでしょうねえ。
スペインのトマト祭りの取材で現地に行ったとき、ホテルの食事に巨大パエリアが出てきました。いったい何人分あるんでしょうねえ。

冬はトマトを温めよう!

ダイエットには、いろいろな食材を食べて、たくさんの栄養をとることが大事です。体を冷やす食べ物の中にも体に必要な栄養素がいっぱい。しかし、食べると体が冷えてしまいます。トマトは、南米原産の食べ物。だからなのでしょうか、本来は「体を冷やす食べ物」なんです。どうしたらいいのだろう?

大丈夫!「体を冷やす食べ物」でも、熱を加えることで冷やすことのない性質に変わるものもあります。トマトもその一つです。熱や塩を加えれば、体内の血の循環を良くするので、代謝が上がります。そして、排泄を助けるのです。トマトの赤を「燃焼の赤」とするためにも温めてください!

スペインの八百屋のトマトコーナー。日本のトマトと違い、大きさもボリューム満点。
スペインの八百屋のトマトコーナー。日本のトマトと違い、大きさもボリューム満点。

トマトはどんな食材とも相性抜群です。

その秘密は、トマトに含まれるグルタミン酸とアスパラギン酸による「うまみ成分」です。このうまみ成分は、食材の臭みを消して、苦みも和らげてくれます。さらには、日本の料理には必ずといってよいほど登場するしょうゆやみそとも相性バッチリ。だから、トマトを加えればトマト本来のおいしさと、トマトがほかの食材の味を引き立て、さらにおいしい料理になります!

海外では、日本のかつお節や昆布のように、トマトがだしとして活躍しているんです。日本ではサラダなど生のままトマトを食べる機会が多いと思います。しかし、海外では加熱して使われることの方が多いのです!イタリアではピザにもパスタにもトマトソースですし、フランスではブイヤベース、中国に行ったらエビチリ・・・。和、洋、中、どんな料理にもトマトが加熱されて使われていることがよく分かります。

今回は、日本人にとっての鍋料理にもあたる「ブイヤベース」を詳しく見ておきましょう。
ブイヤベースは、主に南仏のプロヴァンス地方を代表する郷土料理です。トマト、フェンネルなどの香味野菜、サフラン、パスティス(リキュール)、干したオレンジの皮などで風味をつけた魚のスープに、そのスープの中で火を通した岩礁の魚とセミエビ、小さなカニなどの甲殻類、ムール貝などが盛り合わされて供されます。

それと同時に必ずといってよいほど、ニンニクをこすりつけたクルトン、アイヨリ(Aïoli=ニンニク風味のマヨネーズ)、ルイユ(Rouille=赤唐辛子、ニンニク、魚のスープ、オリーブ油などでつないだソース)などが添えられます。どちらのソースも南仏でよく好まれるニンニクを大量に使い、料理にアクセントとコクを与えます。
ブイヤベース=Bouillabaisseの語源には諸説ありますが、bouilli=ブイイは「沸騰した」、abaisser=アベッセは「下げる、弱める」などの意味がある所から、ブイヤベースとは「決してグラグラ煮立たせず、ゆっくりと弱火でコトコトと煮る」というような意味になるともいわれています。

また、ブイヤベースはマルセイユ発祥の料理といわれ、地元の漁師料理がもとになっています。水揚げされた魚の中でも見た目が悪かったり、トゲや骨が多くて売り物にならないものなどを、漁師自らが食べるために大鍋に入れ、ごった煮にするだけの料理だったそうです。

「さばのトマト煮」
「タコとオレンジ千果のアヒージョ」
「ミネストローネ」

トマトの加熱料理は何もブイヤベースだけではない。「さばのトマト煮」(左)、「タコとオレンジ千果のアヒージョ」(中)、アイデア次第でいろいろできます。こちらは定番「ミネストローネ」(右)。

トマトブイヤベースを変えました。

17世紀ごろ、南米からヨーロッパへ伝わった作物のひとつであるトマトが一般に普及すると、その味のよさからブイヤベースに取り入れられるようになり、次第に不可欠の材料となりました。そして19世紀ごろからマルセイユが観光地として注目され、この土地の郷土料理であるブイヤベースが名物として数多くのレストランで提供されるようになり、時代とともに味や装いが洗練され、現在の姿になったといわれています。
トマトの到来=スープ、だしとして重宝されていたのですね。

肉、魚、野菜はもちろん、洋食だけでなく、和食、中華など世界中の料理で活躍し、おいしい、ヘルシー、人気者、元気者の存在で、まさに救世主というわけですね。
トマトはすべての料理にいける!これぞ、ブイヤベース=勝利のVやベースというわけですね(笑)。

ところで、トマトが活躍する料理っておかずだけなのでしょうか? 実は、トマト、ご飯などの主食や、おみそ汁のような汁物とだってコラボレーションできます。
特に冬は太りがちな季節です。
ダイエットで食べるのを我慢したくない。しっかりご飯だって食べたい!
デザートも食べたい!そんな方は「桃太郎」トマト生活で、主食、おかず、汁物、デザート、ドリンクにトマトを加えて自由に食べたいものを選んでください!

寒い冬こそ、ホットトマトレシピ
温めるトマトで、リコピン倍増、風邪予防、元気な冬生活を!

トマトだしオススメ和レシピ

Mr. MOMOTARO COOKING 1「桃太郎」トマトのだしおでん
<冬バージョン>

材料

「桃太郎」トマト …4個
カブ …2個
鶏もも肉 …1枚
ネギ …2本
ちくわ …2本
コンニャク …1枚
…3個
A
だしつゆ …180ml
…1.8ℓ
「桃太郎」トマトのだしおでん<冬バージョン>

作り方

  • @カブ(葉つき)は皮をむいて葉を1cmくらい残して、縦2〜4等分にします。トマトは湯むきして半分に切っておきます。
  • A鶏もも肉は小さめのひと口大に切り、ねぎは3cmの長さに切ります。長さ10cmほどの串に鶏もも肉とねぎを交互に挿します。
  • Bちくわは斜め半分に切り、卵はゆでて殻をむきます。こんにゃくは食べやすく切って下ゆでしておきます。
  • C鍋に(A)を合わせて煮立たせ、カブとトマト以外の素材を加えて10分ほど煮ます。
  • Dカブを加えてさらに5分ほど煮て、仕上げにトマトを加えてさっと煮ます。

トマトだしオススメ洋レシピ

Mr. MOMOTARO COOKING 2トマトのだしを使った本格イタリアン
「ボンゴレ・ロッソ」

材料 2人分

「桃太郎」トマト …4〜5個
アサリ …200g
ニンニク …1/4片
鷹の爪 …半分
オリーブ油 …大さじ1.5
白ワイン …50ml
トマトソース …大さじ5〜7
イタリアンパセリのみじん切り …大さじ1程度
…適量
パスタ(1.6mm) …200g
※1人前80〜90gくらいの方がソースとのバランスが良い
※パスタのゆで汁 …適宜
※パスタをゆでるときに入れる塩の量は、水1ℓに対して10g(小さじ2)
トマトのだしを使った本格イタリアン「ボンゴレ・ロッソ」

作り方

  • @アサリをボウルに入れ、海水の濃さの塩水をアサリがひたひたになるぐらいまで注ぎ、ふたをして半日程度涼しい場所に置いて砂出しします。半日したら貝の殻同士をこすり合わせるように汚れを落としながら洗い、真水に1時間浸け、余分な塩分を抜きます。ざるにあげ水気を切ったら、さらに1時間涼しい場所に置いておきます。アサリにストレスを与えることにより、アサリがおいしくなります。
  • A材料をすべて用意しておき、パスタをゆで始める。
  • Bフライパンにオリーブ油を入れ、みじん切りにしたニンニク、タネを取った鷹の爪を炒めます。ニンニクが色づくまで弱火でじっくりと炒めてください。
  • Cアサリを加え軽く炒め、やや小さめに切ったトマトを入れて、さらに軽く炒めます。
  • D白ワインを加え中火にし、ふたをして貝の口がすべて開くまで蒸し煮します。アサリの口が開いたらふたを取り、トマトソースを入れなじませてください。
  • Eイタリアンパセリとゆであがったパスタを加え、ソースをパスタにしっかりと絡めます。
    ※パスタは指定のゆで時間より2分早く引き上げます(アルデンテよりさらに硬く)。
  • F味見をして、塩気が足りなければ塩を足して味を調えて完成です。

トマトソースの水分によって仕上がりが変わると思うので、ソースの量が十分でない場合はパスタのゆで汁を加えてください。
このレシピではニンニク入りのトマトソースを使っているので、炒めるニンニクは少量にしましたが、ニンンクの入っていないトマトソースを使う場合は、ニンニクの量を増やしてください。

愛知県大橋園芸「桃太郎ゴールド」
(ファイトリッチシリーズ)

ファイトリッチシリーズ「桃太郎ゴールド」。シス型リコピンを多く含む橙黄色の「桃太郎」で、従来の黄色トマトより糖度が高い。

大橋園芸さんで栽培の「桃太郎ゴールド」。ファイトリッチシリーズ「桃太郎ゴールド」は、シス型リコピンを多く含む橙黄色の「桃太郎」で、従来の黄色トマトより糖度が高い。

「桃太郎ゴールド」の「冷製パスタ」(上)と「トマトおでん」(下)。肉質は緻密でしっかりとしているので、生でも加熱してもおいしく食べられる。

「桃太郎ゴールド」の「冷製パスタ」(上)と「トマトおでん」(下)。肉質は緻密でしっかりとしているので、生でも加熱してもおいしく食べられる。

「桃太郎ゴールド」は、機能性に富んだ橙黄色の「桃太郎」です。
ピンク系トマトに含まれるリコピンより、体内に吸収されやすいとされているシス型リコピンを多く含みます。
糖度は「桃太郎8」より低いが酸味とのバランスがよく独自の味が楽しめます。

そのまま生で食べると完熟したおいしさが喉元をストレートに通り、トマトのうまみが伝わります。サラダなど、夕食の副食としても活躍してくれる「桃太郎」トマトです。

果実はかたく店もち良好です。果形は腰高豊円で、果重210〜220gの大玉。肉質はしっかりと緻密で、トマト料理ならパスタに、おでんにも、味噌汁、カレーなどの定番料理にも身崩れすることもなく、トマトのうまみを味わうことができますね。生のトマトばかり食べていますと身体を冷やしてしまいますので、加熱トマト料理でリコピンの吸収率を2倍、3倍にして健康効果をさらに高めましょう。

愛知県の大橋園芸は、高度環境制御ハウスでヤシガラ培地を使用した養液栽培でトマトを生産されてます。トマト以外にも多数栽培されています。
栽培品種は「桃太郎ホープ」と「桃太郎ゴールド」。
契約栽培中心で大手量販店から地元の道の駅まで幅広く出荷されています。

また、豊田市の地産フレンチレストラン「レクラ・ド・リール」でも栽培された野菜を使用され、野菜のおいしいレストランとして評判です。
出荷先からも、「味がよくのったおいしいトマト」と好評です。
ランチもディナーもパーティーも太陽の笑顔を運んでくれるメニューの数々のようです。残念ながら、まだ私は体験できていませんが、近くに行く機会があったら、ぜひ美味料理を堪能したいと思っています。

「桃太郎ゴールド」のサラダ
「桃太郎ゴールド」のミネストローネ

「レクラ・ド・リール」の料理の数々。「桃太郎ゴールド」のサラダ(左)。「桃太郎ゴールド」のミネストローネ。

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