滋賀県甲西農場 2017年秋期農場研修会報告

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11月16〜17日、滋賀県タキイ研究農場にて種苗店様、営農指導担当者様を招待して、秋期農場研修会を行いました。秋の研修会では葉根菜の展示が中心となり、推奨品種や新しいホウレンソウのラインアップなど、見どころいっぱいの展示となりました。圃場ではブリーダーによる品目別説明会を実施し、品種の特徴や栽培のポイントなどを直接ブリーダーに質問していただける時間も設けました。参加者の皆様からも「勉強になった」との声を多くいただきました。その農場研修会の様子と注目の品種をご紹介します。

野菜展示

トマト

「桃太郎ワンダー」は玉がかたくきれいな腰高球です。チャック、窓あき果などが少なく秀品率が高い品種で、青森など東北地方での導入が拡大中です。また、裂果に強くヘタどれも少ない「TTM-117(限定試作)」ミニトマトは果房の先端まで実がよく太りそろいます。
着果不良や裂果の発生が少なく、秋口以降も多収が期待できる「桃太郎ワンダー」と「TTM-117」は夏秋産地で注目の品種です。

大玉トマト「桃太郎ワンダー」。
大玉トマト「桃太郎ワンダー」。
ミニトマト「TTM-117」。
ミニトマト「TTM-117」。

ネギ

根深ネギの夏秋どり品種を秀品出荷するには、耐暑性・肥大性・形状安定性の3点が重要になります。6〜7月どりの「初夏一文字」、8〜10月どりの「TNE−765(限定販売)」は、この3つを兼ね備えており、各産地での高い評価をいただいています。

「TNE−765」は、濃緑・小葉で耐暑性・在圃性にすぐれる黒柄系一本ネギで、小葉なので風を受けにくく、倒伏しにくいので曲がりが少なく秀品率が高い品種です。

「初夏一文字」は首部のしまりがよく、ばらけが少ない、合柄系の晩抽一本ネギ。高温期での伸びと太りがよく多収が望めます。

TNE−765
TNE−765

TNE−765

初夏一文字
初夏一文字

家庭菜園におすすめの根菜

赤ダイコンの「紅三太」は、家庭菜園や直売所出荷向きに播種期幅が広く、草姿はコンパクトでプランター栽培も可能です。サラダやピクルスなどにおすすめです。

紅三太
紅三太

「三太郎」は耕土が浅いところでも作りやすく、味がよい短形ダイコンとして開発されました。株間を調節することで根長20〜30pまでお好みのサイズで収穫できます。

三太郎
三太郎

ホウレンソウ

「TSP-525」ホウレンソウ圃場。
「TSP-525」ホウレンソウ圃場。
「TSP-526」ホウレンソウ。
「TSP-526」ホウレンソウ。

タキイではべと病抵抗性と多収性、作業性を向上させた新たなシリーズを立ちあげ、作型・熟期別ラインアップの充実を図っています。

「TSP-525(限定販売)」は冬どりの早生種。低温時期の伸びがよく、立性で作業性にすぐれ、福岡、愛知、千葉などの産地で好評です。

また、「TSP-526(限定販売)」は秋〜年内どり、春どりの早生種。葉柄は短めで葉が大きく、バランスがよいので束にした時の見ばえがよいホウレンソウです。どちらの品種も葉柄が太く、しなやかで折れにくいので作業性にすぐれます。

あくが少なくおいしい「TSP-515(限定販売)」は、葉は切れ込みの深い剣葉型で直売所などで他品種との差別化が図れます。低温になると糖度が増すのでいっそう甘みがアップします。

「TSP-515」ホウレンソウ圃場。
「TSP-515」ホウレンソウ圃場。

リーフレタス

アントシアニンを豊富に含み鮮やかなワインレッドが美しい「ワインドレス」は、これまでにない新しいタイプのリーフレタスです。従来赤リーフレタスに比べて着色面積が広く、葉肉が厚くなっています。しっかりした食感とわずかな苦みがサラダにぴったりです。

左奥が「ワインドレス」、右手前が従来品種。
左奥が「ワインドレス」、右手前が従来品種。

試食コーナー

今回、試食コーナーでは野菜本来の味を楽しんでいただくために、シンプルな調理法でご用意しました。ミニダイコン「紅三太」とロメインレタス「ロマリア」は、そのままカットしたものを、ネギの「TNE-765」は焼きネギで。食味のよいホウレンソウ「TSP-515」はゆでて市販のホウレンソウとの食べ比べを行いました。
試食されたお客様からは、『「紅三太」は生でも辛みが少ない!』『「ロマリア」は食感がよい』『ネギは焼いただけ?こんなに甘みがあるんだ』『食べ比べると「TSP-515」の甘みがよくわかる!』などの声があり、味の違いを感じていただけました。

また、見学を終えられたお客様にはタキイ品種がたっぷり入った豚汁で冷えた体を温めていただきました。

花き展示

ペチュニア苗の展示の近くに行くと甘く華やかな香りが漂います。この香りの正体はタキイが世界で初めて開発した芳香性をもつペチュニア「F1 ブルームーン」です。ハチミツやロ−ズ、ヒヤシンスを想起させるこの香りは特に、夕方から夜中にかけて最も香りが強くなります。
主要草花に初めて芳香性を付与したことが評価され、2017年1月にAAS(オ−ルアメリカ・セレクションズ=全米品種審査会) を受賞しました。
色や形を楽しむ草花園芸に、新たに「香り」という魅力が加わった「F1 ブルームーン」。実際、手に取って香りを楽しんでいただきたい品種です。

そして同じく、AASを受賞した観賞用とうがらし「TF−802(オニキスレッド)」も注目の品種です。丸いボール状の実がかわいらしく、特徴的な黒い葉に赤い実の色がよくはえます。身近なインテリアにもピッタリでしょう。

また、今年発売を開始した葉牡丹「フレア ホワイト」の対となる品種「TB−776(F1フレアローズ)」は葉がやや波打つ独特の形状をしています。洋風のアレンジにもぴったりです。