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野菜

山田式家庭菜園教室

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トマトをおいしく食べましょう

プレハーベスト

おいしい野菜は肥料選びから

 「おいしい野菜」は、まず肥料選びからスタートします。今日では、施設や資材を利用することで「おいしさ」が得られるという、環境コントロールにまで栽培技術は発展しました。収穫(ハーベスト)以前に投入する資材や技術によって、良質の収穫物を得ることを、プレハーベスト技術と呼んでいます。

 第1図に油かす、骨粉、鶏ふんの混合肥料(有機質肥料区)と無機質複合肥料、過リン酸石灰、焼成リン肥などを混合した肥料(有機・無機併用区)の3種類を用いてトマトを育て、それぞれのビタミンC含量を調査した結果を示しました。これを見ると含量に大きな差はありませんが、食味テストの結果では、有機質肥料を施用した方が優れていること、成分の安定したトマトを収穫できる効果があることが認められています。また、カリやリン酸の施用の仕方によっても、トマトの品質に影響が出ることも分かっています。カリの施用量を2倍にすることで、リコピンやビタミンCの含量増加に有効に働いています。

技術が変われば品質も変わる

 プレハーベストは、何も肥料だけの問題ではありません。土壌水分も、トマトの食味に大きく作用します。第2図に潅水(水やり)量の違いによる、トマトの内容成分および食味感応テストの結果を示しました。トマトの場合、特に完熟させて収穫するとおいしいといわれますが、単に完熟させるだけでなく、収穫期に入ったら潅水量を少なくすることで、さらにおいしくできることが分かります。

【第1図】有機質肥料の施用によるトマトのビタミンC含量
【第1表】培養液カリウム濃度がトマトの収量品質に及ぼす影響
【第2図】完熟トマトの内容成分と食味感応との関係(冬春トマト)

ポストハーベスト

 さらに、収穫する時の環境条件、収穫後の取り扱いによって、品質は大きく左右されます。

収穫は朝のうちに

 おおかたの野菜の収穫は、できれば早朝に、前日の同化生成物が果実に蓄積された状態で行いたいものです。気温が上昇してからだと、蓄積物は再度活動のために利用されるべく、体内移動が行われる状態に置かれており、果実に蓄積されるベストな状態ではないためです。

収穫したら早く温度を下げる

 早朝に収穫したトマトは、すぐに食べるに越したことはないのですが、それが無理なら第3図に示したように、早く低温状態に置いて保存するようにしましょう。低温で保存することにより呼吸作用やエチレンの発生が抑えられ、品質劣化を遅らせます。

【第3図】完熟トマトの収穫後の呼吸量とエチレン発生量