品 種 特 性
〈淡桃色の大輪花〉  開きのよいテッポウユリタイプの花形です。淡桃色の大輪花を咲かせ、日が経つにつれてやや藤桃色味が出てきます。葉は濃い緑色をしており、葉幅が広めで花とのバランスがよく、艶やかさの中にも凛とした気品を感じさせる立姿です。
     
〈清々しい芳香〉  花には非常に清々しい芳香があります。オリエンタル系ユリの中には、芳香が強すぎて好まれないものもありますが、‘プリンスプロミス’の香りは強すぎず、どのような用途にも使用できるでしょう。
     
〈小球開花性〉  ほかのオリエンタル系ユリと比較して、小球開花性が強いのが大きな特長といえます。

オランダでの栽培例
定植時期 球根サイズ 輪数 蕾の長さ 草丈
1月3日 12〜14cm 2〜3輪 16cm 135cm

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栽培のポイント
〈定植〉  ユリ類は比較的病害虫が多いため、できれば植え付け前に土壌消毒を行い、清潔な土地に定植します。連作はできるだけ避けてください。定植間隔は15×15cmを基準とします。
     
〈肥料〉  定植床は通常のユリ栽培に準じ、植え付け前の全量元肥を基準とします。ただし、肥料切れには注意し、葉色を見て、追肥として液肥を施すのがよいでしょう。
     
〈水分〉  水分不足は生育不良をまねくので、乾燥には注意してください。夏季は乾燥と地温上昇防止を兼ねてマルチングを行うのが有効です。良品を得るためには肥料と潅水量の兼ね合いが重要で、植え付け初期は多め、中期は一定の潅水量を保ち、発蕾後は控えめにします。
     
〈光〉    光量の少ない季節は極力採光に努め、多すぎる場合は遮光を行い、作型に応じて適度な光量を保ってください。
     
〈病害虫〉    アブラムシには特に注意してください。アブラムシは汁液を吸う時にウイルス病を伝染させるので、土壌用殺虫剤を株元にまいたり、殺虫剤を茎葉に散布して防除に努めてください。また、ダニ類やヨトウムシなどにも注意します。病気では、灰色かび病が発生することがあります。特に高温多湿で発生しやすいので、換気に努め、防除を徹底してください。