ダイコンの世界で最初のF1
昭和36年(1961年)長岡交配「春まきみの早生」、自家不和合性を利用した世界初のF1品種(一代雑種)をタキイ種苗が発表しました。
ダイコンの種子
種子粒数は20ml当たり700〜1,000粒程度。
10a当たり播種量4〜6dl、採種直後の種子は1〜3カ月の休眠を示すものが多くあります。休眠打破の方法として、低温処理があります。有効温度範囲は1〜10℃で、3〜5℃が最も適し、2〜3日で有効です。
ダイコンの住みやすい環境
発芽適温
15〜30℃で、最低温度4℃、最高温度は40℃で発芽します。
生育適温
17〜20℃。比較的冷涼な気候が適します。
土壌適応性
耕土が深く、軽くて質の粗い土壌で保水力があり、排水のよい土質。
土壌酸度
pH5.5〜6.8とされるが、酸性には比較的強く、耐湿性では最も弱い野菜に属します。
ダイコンのトウ立ち(抽苔)はなぜ起きるか?
…種子春化型(シードプラントバーナリゼーション)
種子が吸水し動き始めた時から低温に感応し(苗齢に関係なく)花成が誘起され、花芽分化します。分化後は高温長日条件で抽苔が促進されます。一般に12〜マイナス1℃の範囲で感応し、敏感なのは5〜7℃とされます。晩抽系は低温は変わらないものの、低温遭遇時間の要求量が多くなります。
…離(脱)春化作用(ディバーナリゼーション)
夜間の低温感応を日中の高温で打ち消す作用で、20℃以上の高温が必要です。高温が4〜6時間以上確保できれば完全に離春化されます。ただし毎日の反復が大切で、昼間温度が上がらない日が3〜5日も続くと花芽分化を起こし、その後は逆転しません。
ダイコンのタキイ交配種の晩抽性比較
晩抽程度 青首品種 白首品種
超晩抽 トップランナー、三太郎、大師、桜風  
晩抽 初神楽、春神楽、藤風、つや風、おしん  
やや晩抽   健白、夏みの早生三号、おふくろ
普通 秋神楽、夏の翼、耐病総太り、耐病宮重、緑輝、千都、冬どり聖護院、早太り聖護院 白槍、新八洲、干し理想、耐病干し理想、白秋、冬どり大蔵
やや早抽 関白、YRくらま 白肌美人
早抽   エベレスト