ハクサイはどれくらい肥料が必要か?
一般に10a当たり成分量でチッソ20〜25kg、リン酸15〜20kg、カリ20〜25kg、そのほかに石灰、マグネシウム、ホウ素などの微量要素も必要です。
ハクサイの生理障害
カルシウム欠乏症
縁腐れ・芯腐れ症状。土壌中のCaの絶対量が不足すれば発生するが、Caが存在してもアンモニア、カリ、ナトリウムなどのイオンが大量にあると拮抗作用により欠乏症を起こします。また乾燥により土壌中のチッソや塩類の濃度が高まるためにCaの吸収が困難となります。過湿で根の障害を受け、機能が低下した場合にも発生します。
防除は深耕、有機物の多用、マルチ、潅水などで乾燥防止を図るとともに排水をよくし、チッソやカリの多用を避けます。欠乏症が発生しそうな時は塩化カルシウム0.3〜0.5%か第1リン酸カルシウム0.3%液の葉面散布をします。
ホウ素欠乏症
葉柄の内側に縦横の亀裂を生じ、後コルク化して褐変し商品性を落とします。また、成長点も破壊されます。
発現部位は外から6〜25枚当たりの発育量が大きい外葉と、外側の結球葉に多く、化学肥料のやりすぎ、酸性土壌や乾燥条件で発現が多くなります。
元肥に10a当たりホウ砂1kg、またはFTE4kgを施用します。ホウ砂0.2〜0.3%液を結球始期までに2〜3回葉面散布します。
ゴマ症
結球葉の中肋内側に黒色の小斑点が生じ、障害による生育不良ではないですが、外観が損なわれるため嫌われます。ちなみに黒斑点はポリフェノールによる変色のため無害です。
チッソの多施用や肥効の遅れが発生の原因となります。また、銅の過剰吸収が発生を助長することが知られています。
チッソの減肥、土壌物理性の改善、適期収穫など総合的な防除が必要です。

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