カブの世界で最初のF1
昭和33年(1958年)長岡交配「早生大蕪」が、自家不和合性を利用した世界初のF1種(一代雑種)としてタキイ種苗から発表されました。

カブの種子
比較的長命種子で、実用的発芽年限は5〜6年。20ml当たり種子粒数は6,600〜7,500粒あります。

カブの住みやすい環境
発芽適温
20〜25℃で、最低温度4〜8℃で発芽します。発芽は30℃以上では著しく劣ります。
生育適温
15〜25℃と冷涼な気候を好みます。耐暑性は弱く、25℃以上の高温では根の肥大が悪く、病気も多発します。ただし低温にはかなり強い品目です。
土壌適応性
火山灰土や有機質に富んだ壌土または砂壌土に優品を産します。
土壌酸度
pH4.5〜8まで生育しますが、最適pHは6〜6.5です。
土壌湿度
一般に土壌水分が豊富な時にカブは豊円形となり、土壌水分が少ないと縦長になります。
カブのトウ立ち(抽苔)はなぜ起きるか?
…種子春化型(シードプラントバーナリゼーション)
種子が吸水し、動き始めた時点から低温感応しますが、幼苗期よりも、ある程度生育が進んだ大苗の方が敏感に感応します。一般には2〜13℃で感応します。
…離(脱)春化作用(ディバーナリゼーション)
夜間低温に遭遇して低温感応しても、日中の高温によって春化が消去されることで、9℃の連続低温処理を24℃か30℃の高温で4時間または8時間中断すると、4時間で低温処理効果の1/2、8時間で3/4が消去されます。
低温期のハウス栽培やトンネル栽培はこの特性を利用してトウ立ちを回避しています。
カブの畝幅と株間
株間は作型、畝幅などで異なります。
・小カブでは条間13〜16cm、株間12〜15cmが一応の目安となります。
・中カブは条間20cm×株間20〜30cm。
・大カブは条間30cm×株間30〜45cmくらいです。
カブはどれくらい肥料が必要か?
中・大カブの一般的施肥量は10a当たりチッソ15〜18kg、リン酸7〜11kg、カリ11〜15kgで、小カブはこれより少なくて大丈夫です。ただし低温期に密植する栽培では多肥となります。