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ネギの来歴
原産地は不明ですが、中国西部あたりだと考えられています。元来、温帯の野菜ですが、耐寒性・耐暑性ともに強く、極寒のシベリアから華南など亜熱帯地方まで分布しています。
中国では太ネギ・葉ネギ・中間型の兼用種と3群に分けられており、それぞれの地方から日本に導入され、今日の千住群・九条群・加賀群に分布したという説があります。 |
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ネギの品種分類
・千住群
明治初年には、金町村(現東京葛飾区)の特産として、白根の長い根深ネギとして栽培されていました。当初は、分けつ性のあるものが一本ネギに改良され、大正に入ってからは、赤柄・黒柄・合柄に分かれました。
・九条群
約1,000年前から栽培され、明治に至るまで京都府紀伊郡東九条村(現京都市下京区)を中心に栽培されていました。元来分けつ性の葉ネギで、白根の部分は短いものです。
・加賀群
寒地系で冬季休眠するので、越年ネギとして利用されてきました。岩槻は分けつ性が強く、下仁田は非分けつ性で、軟白部は極めて短く太いネギです。
品種群 |
代表品種 |
類似品種 |
タキイ品種 |
千住群 |
千住黒柄 千住合黒 千住合柄 千住赤柄 |
牛角、黒昇り 深谷、石黒、伯州、石倉 王喜 |
ホワイトソード、ホワイトスター、
ホワイトタイガー、ホワイトツリー、
一文字黒昇り、清滝 |
九条群 |
越津 九条太 九条細 三州 |
徳田 紺ネギ 浅黄 弘法 |
京千緑、九条太、小春、小夏 浅黄系九条 |
加賀群 |
下仁田 加賀 岩槻 坊主不知 |
下仁田(長型)
松本一本、
飛騨、川中島 青森地ネギ |
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わが国のネギの栽培面積と収穫量
平成22年(2010年) 農林水産省統計
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栽培面積(ha) |
収穫量(t) |
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栽培面積(ha) |
収穫量(t) |
全国 |
23,100 |
477,500 |
大分県 |
820 |
15,000 |
千葉県 |
2,460 |
67,100 |
新潟県 |
747 |
13,600 |
埼玉県 |
2,370 |
61,500 |
福島県 |
710 |
11,200 |
茨城県 |
1,900 |
45,700 |
長野県 |
638 |
12,300 |
群馬県 |
1,120 |
22,700 |
福岡県 |
636 |
8,440 |
北海道 |
924 |
27,900 |
鳥取県 |
631 |
11,200 |
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ネギの国内生産量と輸入量の変動
(政府調査・野菜生産出荷統計)
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H17年 |
H18年 |
H19年 |
H20年 |
H21年 |
H22年 |
国内生産量(t) |
493,500 |
491,900 |
494,800 |
510,200 |
508,400 |
477,500 |
対前年比(%) |
+1.7 |
-0.4 |
+0.5 |
+3.1 |
-0.4 |
-6 |
輸入量(t) |
70,961 |
71,816 |
49,453 |
33,568 |
32,563 |
50,187 |
対前年増減率(%) |
+1.1 |
+1.2 |
-31.1 |
-32.1 |
-2.9 |
+54.1 |
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