スイカの家系図(出身地)
 多くのスイカ野生種が存在するアフリカ南部・カラハリ砂漠周辺が原産といわれ、そのある野生種が、長い年月を経て栽培種へ改良されたと推定されています。
スイカが日本に上陸したのは?
 12世紀に鳥羽僧正が描いたとされる国宝「鳥獣戯画」に、縞模様のスイカらしき果物が見られますが、スイカと断定されていません。伝来の記録としては16世紀にポルトガル人によって伝えられたことが残っています。それ以降、江戸時代の多くの書物に登場することから、16世紀伝播説が定説となっています。
わが国のスイカの栽培面積と収穫量
平成22年(2010年) 農林水産省統計
  栽培面積(ha) 収穫量(t)   栽培面積(ha) 収穫量(t)
全国 11,700 369,200 愛知県 496 15,500
熊本県 1,610 59,900 茨城県 470 16,600
千葉県 1,250 45,900 北海道 462 15,300
山形県 917 38,000 鳥取県 441 20,100
新潟県 601 18,600 神奈川県 425 13,300
秋田県 512 13,300 長野県 376 18,800
世界のスイカの収穫面積と生産量
2010年 FAO統計(Area harvested, Production)
  収穫面積(ha) 生産量(t)   収穫面積(ha) 生産量(t)
世界 3,161,042 89,004,814 アルジェリア 67,100 946,200
中国 1,531,704 56,649,725 ウクライナ 62,100 626,500
トルコ 150,000 3,683,100 ウズベキスタン 56,000 1,182,400
イラン 135,962 3,466,880 エジプト 54,051 1,637,090
ロシア 117,800 1,151,580 アメリカ 53,660 1,866,660
ブラジル 90,400 1,870,400 メキシコ 44,040 1,036,800
世界のスイカの品種分化
シュガーベビー 果皮色は黒光りする濃緑で果形は球形、果肉色は赤色です。草勢は中位で着果性が安定し、栽培も容易です。伝助スイカはこの品種群に含まれますが、多くの形質が入っていると推定されています。
チャールストングレイ 果皮色は無地緑色、果形は枕形です。果肉色は桃紅色で、肉質は柔肉で多汁質です。草勢が強く大玉ですが、着果は不安定です。乾燥地に適します。
クリムソンスィート 太くぼやけた縞をもち、球形です。果肉色は桃紅色で、肉質は柔肉で多汁質です。草勢強く大玉ですが着果は不安定です。乾燥地やヨーロッパで多く栽培されています。
ドラゴン
(東洋タイプともいわれます)
日本縞をもち、球形と枕形があります。果肉色は赤で、肉質はかたく、日もち性にすぐれるため、熱帯地方の特に東南アジアで多く栽培されています。
3倍体 いわゆる種なしスイカのことですが、数粒種子が入ることがあるので、世界的にこのように呼ばれています。糖度が高く食べやすいですが、草勢が強く栽培管理がしにくい面があります。
欧米では市民権を得て高値で販売され、国内でも近年発売されています。