タマネギの栽培ポイント

春まきタマネギ

春まきタマネギの作型と品種
作型 品種 貯蔵性
極早生 北はやて2号  
早生 ひぐま、ウルフ、北こがね、
北こがね2号
10〜12月迄
中生 カムイ 4月迄
中晩生 イオマンテ、コタン 4月迄
晩生 レッドアイ、イコル  
春まきタマネギの栽培
(1)育苗 育苗日数60日(ハウス・トンネル育苗)。普通栽培では、条間5cm、種子間隔1cm位に条まきします。ポット育苗では、育苗日数は約55日。育苗管理は用土に応じた栽培管理基準に乗っ取って行います。良苗の基準は普通栽培と同様です。
(2)良苗の条件 茎が太く4〜5mm、葉身は適度に長く(25〜30cm)葉数は3枚位。根数(14〜15本)が多いことと老化(退色)していないこと。地上部茎葉の生育量と地下部根量のバランスが取れていること。障害を受けていないことが条件です。一本重 2g位です。
(3)定植 適期は平均気温10℃を超えた5月初旬ですが、特に土壌水分に留意します。
カセット式機械定植とプラグ育苗機械定植(みのる式)が多く行われています。
条間27cm、株間11.6cmで10a当たり3万株を定植するのが目安です。
(4)施肥 圃場の熟度(リン酸の蓄積度)に応じて適正な施肥に努めます。
以下に、目安として熱水抽出性チッソとトルオーグリン酸との関係による施肥量の一例を示します。

10a当たり施肥量(成分量kg) (北海道農政部)
区  分 トルオーグP2O5(mg/100g)
施 肥 80以下 80〜130 130以下





N
5mg以下 N
P2O5
K2O
15〜20
50
15〜20
20
20〜10
20
20〜25
10〜0
20〜25
5〜10mg N
P2O5
K2O
10〜20
50
10〜15
15
25〜10
15
15〜20
10〜0
15〜20
10mg N
P2O5
K2O
10
50
10
10
25〜10
10
10〜15
10〜0
10〜15
備考; 熱水抽出性チッソ 熱水により抽出・測定したチッソ量
  トルオーグリン酸 薄い硫酸液で抽出する方法で、この方法で測定されたリン酸を一般的に可給態リン酸、あるいは有効態リン酸と呼びます(トルオーグは人名)。
土壌の肥よく度の目安として一般に使われるEC(電気伝導度)は、土壌溶液中の塩類濃度を表わす値です。ECが高ければ熱水抽出性チッソ量が高いといえます。
(5)収穫 倒伏後2〜3週間で根切りを行い、枯葉を促進し、品質向上を図ります。
首がよく乾いてから晴天の日に収穫します。貯蔵庫収納前にコンテナのまま3週間ほど圃場で乾燥します。