コマツナの来歴
ツケナはアブラナ属(ブラシカ)に属する野菜のうち、漬物や煮物に使われる非結球の葉菜類の総称で、なかでもコマツナは重要な位置を占めています。
アブラナはヨーロッパ東部の亜寒帯地方に野生していますが、野菜として発達したのは中国で、ツケナの原産地は中国ともいえます。ツケナは古い時代にわが国に中国から渡来し、各地で多くの品種が成立しました。
本来コマツナは東京都小松川地方に順化したツケナに与えられた名称で、関東地方、特に東京近郊で市場出荷用に栽培されていましたが、栄養価、栽培性が高く評価され、近年広く全国的に普及栽培されています。
ツケナの品種分類
品種群 主 要 品 種 類 似 品 種
在来菜種 畑菜(関西)
寒咲菜種
水掛菜(東日本)
鹿沼菜(栃木)、丹波菜(兵庫)
寒咲花菜(千葉)、寒咲菜種(京都,滋賀,三重)
野口菜(栃木)
小松菜 茎立菜
小松菜
大崎菜(新潟)
折菜
信夫菜(福島)、熊本京菜
女池菜(新潟)、大月菜(新潟)
カブナ 野沢菜(長野) 稲扱菜(長野)、長禅寺菜(山梨)
京菜 京菜(水菜)
壬生菜(京都)
潮江菜(高知)
東京晩生京菜
晩カブナ(高知)
 
ハクサイ 山東菜
広島菜(広島)
大阪シロナ(大阪)
間菜(関東)
 
 
体菜 体菜
チンゲンサイ
二貫目体菜(東北)、長岡菜(新潟)
四月シロナ(北関東)
タアサイ タアサイ
長崎ハクサイ(長崎)
ヒサゴナ、ビタミンナ(島根)
彦島春菜(山口)
わが国のコマツナの栽培面積と収穫量
平成22年(2012年) 農林水産省統計
  栽培面積 (ha) 収穫量 (t)   栽培面積 (ha) 収穫量 (t)
全 国 6,090 99,100 茨城県 299 6,250
埼玉県 926 18,300 福岡県 238 4,950
東京都 464 8,580 大阪府 228 3,880
神奈川県 456 7,710 京都府 189 3,360
群馬県 382 4,780 北海道 163 2,410
千葉県 341 7,130 兵庫県 158 2,730