ナバナはどれくらい肥料が必要か?
排水の悪い場所では高畝にし、排水を十分に行い雨水が停滞しないように注意します。
播種の20日くらい前に10a当たり堆肥2tと苦土石灰100kgを全面に施用し、深耕砕土します。その後10日くらいで化成肥料を用い元肥を入れますが、施肥量は10a当たりの成分量でチッソ、リン酸、カリともに15kg程度になるように施します。

ナバナの播種と間引き
タネまきの時期は、中間地では9月中下旬です。冬に入るまでにできるだけ生長させておくことが、太くやわらかい良質の花蕾を収穫するポイントです。しかし、早まきするとウイルス病や軟腐病などの病害にかかったり、年内に伸びすぎて寒害を受けやすくなります。また、遅まきでは株の生育が悪く、小株のうちに花が咲き収量が落ちてしまいます。
栽培方法には直まきと移植栽培があります。直まきの方が根の張りがよく、生育も早いため栽培しやすいのですが、幼苗期に虫害や乾燥による生育のムラができやすい欠点があります。
・直まき
畝幅1mの畝に2条で、条まきあるいは条間30cm、株間30cmの点播(1カ所3粒)とします。10a当たりの播種量は2dl程度が目安です。タネが隠れる程度に軽く覆土し、その上を手で軽く押さえ鎮圧し、潅水を十分に行います。発芽したら、本葉2〜5枚展開時までに2〜3回に分けて間引きを行い、株間が30cmくらいになるようにします。この際、病害虫に侵されていない、正常な1株を残します。
・移植栽培
128穴のセルトレイを利用し、本葉4枚、育苗日数20日程度の苗を、直まき栽培と同じ条間・株間30cmで定植します。苗が活着するまでは十分に潅水し乾燥に注意します。

ナバナの追肥
1回目の追肥は本葉が7〜8枚目のころに、化成肥料をチッソ成分で10a当たり3kgくらい追肥し、軽く土寄せします。
その後の追肥は、収穫期が長いので肥料切れしないように適宜施します。株のできや収穫回数に応じて追肥を行いますが、花茎が伸び始めたときに1回、また収穫期に入れば、月1回の割合で、チッソとカリを10a当たりの成分量で2〜3kgくらい施します。
ナバナの収穫
主茎が30cmくらいに伸びた時に頂芽を摘みとります。その後は、花蕾がふくらみ12〜15cmに伸びた花茎を開花前のやわらかい時に収穫します。春先は花茎の伸長が早いので収穫のピークとなります。
ナバナの害虫
コナガやヨトウムシ、アブラムシなどの害虫が最も問題となるので、初期から定期的な薬剤散布をして、特に初期の防除に努めることが大切です。
ナバナの病害
病害 症状と発生要因 対策と防除
 根こぶ病  根に不整形のコブをつくり、コブが肥大すると養水分の吸収が抑制され地上部は日中しおれ、生育が著しく遅れます。畑の菌密度が異常に高いなど、発病が著しい場合は収穫にも至らないことがあります。発生は20〜24℃、酸性多湿下で多くなります。土壌伝染性病害。 土壌酸性度の矯正、高畝栽培、アブラナ科野菜の連作回避。