平安時代には、5色の食材を用いる形が確立されたといわれています。
いにしえの昔より色をもつ食材は彩りだけでなく、体にもよいとされ、
日本の伝統的食生活に生かされてきたのではないでしょうか。
野菜にも多くの色素成分が含まれ、タキイは大きく5つのグループに分けました。
色 | 成分 | 期待される効能 | 性質・食べ方 | 品種 |
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リコピン | 抗酸化性、免疫強化、動脈硬化予防、美白効果など。 | 脂溶性のため油料理で、またはオイルドレッシングと一緒に食べると吸収がよい。 | ||
シスリコピン | 抗酸化性、免疫強化、動脈硬化予防、美白効果など。 | リコピンよりも体内へ吸収されやすい。脂溶性のため油料理で、またはオイルドレッシングと一緒に食べるとさらに吸収がよい。 | ||
カロテン | 抗酸化性、目・気管・皮膚の粘膜の正常化。LDLコレステロール低下など。 | 体内で必要に応じてビタミンAに変換される物質。脂溶性のため油料理で、またはオイルドレッシングと一緒に食べると吸収がよい。 | ||
ケルセチン | 抗酸化性、血小板凝集の抑制効果(いわゆる血液サラサラ)、動脈硬化予防、糖尿病予防など。 | ゆでる場合はスープや味噌汁で食べるのがおすすめ。 | ||
ルテイン | 抗酸化性、目の機能強化、白内障や加齢黄斑変性症(AMD)のリスク低減 など。 |
脂溶性なので油料理で、またはオイルドレッシングと一緒に食べるのがおすすめ。 | ||
スルフォラファン | 発がん抑制酵素の誘導、ピロリ菌の減少など。 | ゆでる場合はスープや味噌汁で食べるのがおすすめ。 | ||
GABA | 精神安定作用、血圧低下作用など。 | 水溶性のため生で食べるか、ゆでる場合はスープや味噌汁で食べるのがおすすめ。 | ||
アントシアニン | 抗酸化性、動脈硬化予防、炎症を抑える、肝機能障害の軽減作用、目の健康維持など。 | 紫だけでなく、赤、青とさまざまな色合いを示す。水溶性のため生で食べるか、ゆでる場合はスープや味噌汁で食べるのがおすすめ。 |
監修: お茶の水女子大学教授 森光 康次郎