ナスの生理障害
石ナス 果実が太らずに小さいまま、硬くて艶のない果実になることをいいます。低温期栽培で、花粉が活力を失い、ホルモン処理が伴わない場合に発生します。また若苗定植では樹勢が強くなり過ぎ、栄養過多で花質が悪化して石ナスが多くなります。(受精の不完全)
ボケナス 生育中の水不足、弱光線下では果皮の着色がわるくなります。ホルモン処理濃度が低濃度すぎて、果実の肥大が悪い場合にも発生します。草勢が弱くなり始めたら水と追肥をしっかり施して、果実は小さめで収穫をするようにします。
電球型ナス ナスの果実は最初に縦に伸び、そして横に肥大します。したがって樹勢の強い時には長めとなり、弱ると短く電球型のナスとなります。早目に潅水と追肥をして馬力をつけることが大切です。
   
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ナスの病気の種類と防ぎ方は?
病  名 病徴と発生要因 対策と防除
ウイルス病
Virus
CMVによるものは葉面のモザイク症状が主体。BBWVによるものは最初葉面に径0.5〜1mm程度の紫褐色のえそ斑点が現われ葉はねじれます。モモアカアブラムシ、ワタアブラムシによって伝搬します。 アブラムシ防除。
青枯病
Bacterial
収穫の始まるころから発生。株の一部または全体が急激に水分を失ったようにしおれます。病株の茎を横断すると導管部がやや褐変し、その部分から白濁の細菌汁液を分泌します。高温多湿で多発。 連作を避け接ぎ木栽培。土壌消毒。夏季地温を上昇させないよう敷きワラなどを行います。
半枯病
Fusarium
半身萎ちょう病と判別が難しい。葉脈に沿って網目状に黄変。幼葉では主脈が曲がり奇形葉となる。葉はしおれず落葉する。病株の茎を切断すると導管部が黄褐色に変色することと赤ナス台の接ぎ木ナスには殆ど発病がみられない。濃い黄色に黄化。 同上
半身萎ちょう病
Verticillium
葉脈間、葉縁部に腿色部を生じ黄化ししおれます。典型的な場合は株の片側の葉が全体に黄化・萎ちょうして垂れ下がり枯死します。赤ナス台でも発病します。黄化は薄めの黄色。比較的涼しい条件で発病。 同上
灰色カビ病
Botrytis
主に果実の開花後の花弁からの感染が多い。果実の病斑は陥没して暗褐色になり表面に灰色のカビが輪生。 風通しをよくする。
   
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ナスの害虫は?
害  虫 障   害
テントウムシダマシ 成虫と幼虫が葉の裏面より表皮のみ残して食害。
ハスモンヨトウ 主に8月末から暗褐色のアオムシ状の幼虫が葉を食害。
ヨトウガ 初夏と秋の2回発生。昼間土中にもぐり、夜活動。
アブラムシ類 成虫でも2mm程度。キャベツ・ダイコン・ピーマン・ジャガイモにも寄生。
チャノホコリダニ 新芽の伸長が止まって新葉が小さくなたっり奇形葉が生じる。
ハダニ類 高温乾燥で多発。被害が進むと葉は黄化して落葉する。
オンシツコナジラミ 約1カ月間葉から養分を吸い100〜200個の卵を産む。年10回発生。
ミナミキイロアザミウマ 葉脈に沿って白い斑点状に色が変わり葉全体の色がくすむ。
   
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