地表と接した外葉の中肋基部裏側に、水浸状の部分ができる、やがてこの部分は黄色から褐色に変わり、軟化しへこんで薄くなる。湿度が高いとこの部分に白色綿毛状のかび(病原菌の菌糸)を生じる。病変は次々に内側の葉に及び、早く侵された葉は萎凋、枯死する。軟腐病のように悪臭は発しないが、本病はしばしば軟腐病に先立って発生し、軟腐病の被害を助長する。
 
 


 病原:糸状菌(かび) ピシウム ウルテイマム
 本病は病原菌が土壌に常在的に生息する典型的土壌伝染病である。この病原菌は同時に、遊走子と呼ばれる土壌孔隙内の自由水中を泳ぎ回れる形態を形成して伝搬する、水生菌としての性格も備えている。被害作物残さ中に形成される卵胞子で、土壌中に長期間生存し、作物根や新鮮な植物遺体に寄生していったん増殖した後、遊走子を形成して自由水中を泳いで伝搬する。伝搬・感染には、雨水・結露水など水の存在が必須である。

 
 


 排水不良の圃場で発生が多い。排水を良好にし高畝栽培とするなど、株元が乾くように管理する。チッソ過多は被害を助長する。
 防除薬剤として、リドミルゴールドMZが登録されている。土壌消毒(土壌混和)には、オラクル粉剤が利用できる。



データ作成年月日:2016/1/29

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写真1(HK)

▲結球基部が軟化腐敗

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