根が侵される。根系はすべて褐変し、細い根は腐敗し一部は脱落する。太い根の一部は膨らんで亀裂をともなうことが多い。根の中心柱は必ず褐変している。
 地上部は、地際部の茎が水浸状に褐変して、ややくびれる。初め晴天の日中に下位葉が萎凋し、次第に黄変、下垂して中〜上位葉に及び、健全株に比べ極端に草丈が低くなる。

 
 


 病原:糸状菌(かび) フイトフトラ ボーメリエ
 病原菌はナスのみを侵す。
 被害作物遺体上で生存し、自由水中を遊泳できる遊走子によって伝搬するので、土壌水分の多い条件下で多発する。発病適温は20〜25℃である。
 露地栽培では、梅雨期に発生する。

 
 


 自根栽培では発生を見るが、赤ナスやトルバム、赤虎やトナシムなど、野生種の台木に接いだ接ぎ木苗には、発生が見られない。
 被害作物残さはできるだけ早く圃場外に出して処理する。
 圃場内をできるだけ乾燥させるため高畝にし、潅水を控える。
 薬剤防除:登録防除薬剤はない。



データ作成年月日:2016/1/29

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 本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。
 病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。
写真1(AK)

▲右は病株(下葉がしおれて黄化)左は健全株
 
写真2(AK)

▲典型的な罹病株

写真3(AK)

▲病株の根の中心部は疫病独特の褐変が見られる
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