
夏場の温度の高い時期に発生する。日中、茎頂部の萎凋が認められ、夜間回復する症状が見られ、次第に萎凋が全身に及び、やがて青枯状に枯死する。茎を切断すると、維管束部が淡褐色〜褐色に変色し、絞ると白色の粘液を生じる。

病原:細菌 ラルストニア ソラナセラム
土壌伝染性病原菌。ナス科・アブラナ科・マメ科・キク科など多犯性で、発生圃場では病原菌が土壌に残って発生を繰り返す。病原菌の生育適温は35〜37℃で高温時に被害が多い。土壌中に線虫が多いと被害が大きくなる。地温が20℃前後から発生が始まる。発生圃場で畝間潅漑すると被害が一気に広がる。

連作により発生が増加する。発生圃場では土壌消毒が必要となる。土壌消毒として、ハウス栽培では太陽熱消毒が利用できる。また、熱水注入による土壌消毒、蒸気による土壌消毒も有効である。
薬剤による土壌くん蒸では、クロールピクリン、クロルピクリン錠剤、クロピクテープなどのクロルピクリンくん蒸剤、ソイリーン、ダブルストッパーなどのクロルピクリン・D-Dくん蒸剤が利用できる。
データ作成年月日:2016/1/29
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病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。
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写真1(HK)
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▲地上部の萎凋症状 |
写真2(HK)
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▲地上部の萎凋症状 |
写真3(HK)
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▲茎の内部が褐変 |
写真4(YT)
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▲株が水切れした時のように急激にしおれる。収穫時に使用するハサミによっても病気が広がる |
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