
カメムシの仲間。成虫・幼虫とも食害する。
アブラムシ類は3種類いる。0.5〜1.5ミリの大きさで黒色のものはマメアブラムシ(写真1)、1〜3ミリの大きさで体がやや濃い緑色、脚が黒色のものはソラマメヒゲナガアブラムシ(写真2)、1〜3ミリの大きさで体・脚とも薄い緑色のものはエンドウヒゲナガアブラムシである。

茎や葉や莢に0.5〜3ミリの虫がたくさん群がって葉の汁を吸い(写真1・2)、多発すると株の生長が止まる。
茎や葉にねばねばした排泄物がつき、その上に黒いかび(すす病)、虫の抜け殻、ほこりなどがついて汚れる。
汁を吸う時にウイルス病を媒介する。ウイルス病にかかると葉の色がまだらに抜けたり、株が萎縮する(写真3)。

3種類とも4〜5月に多く、夏は少なく、10〜11月にやや多い。
卵を産まずに直接幼虫を産むため、短期間に猛烈に増えることがある。一方、天敵も非常に多く、たくさんいたアブラムシが急に減ることもある。
3種類ともマメ科植物につき、好みは種類によって多少異なるが、ソラマメ・エンドウ・ダイズ・アズキ・インゲンなどのほか、マメ科雑草で発生する。

アディオン乳剤、スミチオン乳剤、アドマイヤーフロアブル、モスピラン顆粒水溶剤などを散布する。アドマイヤー1粒剤を播種時または定植時に処理する。
畝面を銀色のポリフィルムで覆う(シルバーマルチ)(写真4)と成虫の飛来が少なくなる。
家庭菜園ではサンサンネットなどの被覆資材を被せて成虫の侵入を防ぐのもよい。
注.2003年の改正農薬取締法施行にともなって、豆類(未成熟)(さやいんげん、えだまめ、さやえんどう、実えんどう、未成熟そらまめ、未成熟ささげ、未成熟ふじまめなど)という作物群が登録対象として設定された。一方、いんげんまめ、だいず、えんどうまめ、そらまめ、豆類(種実)のみに登録されている薬剤はこれらの豆類(未成熟)には使用できなくなった。ここでは未成熟そらまめまたは豆類(未成熟)に登録のある薬剤を示した。
データ作成年月日:2015/1/30
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病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。
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写真1(HT)

写真2(YK)

写真3(HT)

写真4(YK)

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