
下記の6種の病原ウイルスが知られていて、単独感染ではウイルスの種類によって若干異なった症状を示すが、圃場では通常、複数のウイルスによる重複感染をしている場合が多く、また環境条件によっても異なる症状を示すので、症状によって病原ウイルスを特定することは不可能である。
本病の共通した症状として、下位葉は比較的正常であるが、新葉に葉脈透過や葉緑のモザイク状の濃淡による斑紋を生じるとともに萎縮し、葉縁は波状になって縮れる。えそを生じる場合もある。

病原:ウイルス
(1) インゲンマメ黄斑モザイクウイルス(BYMV)
(2) ビートモザイクウイルス(BtMV)
(3) ビートえそ性葉脈黄化ウイルス(BNYVV)
(4) キュウリモザイクウイルス(CMV)
(5) タバコモザイクウイルス(TMV)
(6) タバコ茎エソウイルス(TRV)
(7) カブモザイクウイルス(TuMV)
伝染様式:(1)は土壌伝染、(5)は接触伝染と土壌伝染、ほかの4種のウイルスはいずれもアブラムシによる伝染である。ウイルスの種類により宿主の範囲もさまざまである。なかでも(4)は非常に広く、(6)(7)も広い。

ホウレンソウのウイルス病対策として、アブラムシの飛来防止が重要。アブラムシの多い時期では、寒冷紗やベタがけ資材による被覆が効果的。罹病し、モザイク症状株は、抜き取って除去するほか、雑草の除去も効果的である。
データ作成年月日:2016/1/29
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写真1(SK)

▲モザイク症状、萎縮症状
写真2(SK)

▲モザイク症状、萎縮症状
写真3(SK)

▲モザイク症状、萎縮症状
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