
初め、茎先端部の新葉に淡褐色の不規則なモザイクを生じる。激しい場合、緑色部分が激しく盛り上がったようになり、凹凸のある葉になる。生育した葉では、凹凸のある巻葉症状が見られ、生長点付近の葉は葉身が細くなる。果実は表面に斑紋を生じて盛り上がり、凹凸を生じる。果肉では果肉と可食部分の境界部分が黄色水浸状となり、種子周辺の果肉は、濃赤色を呈して水浸状となる。果肉中心部は繊維質が黄色となり、果肉内でスジ状に固まり、棚おち症状となる。
スイカ独特のシャリがなく歯ごたえのない状態となる。このような果実は、ビードロ果・コンニャク果と呼ばれる。

病原:ウイルス キュウリ緑斑モザイクウイルス(CGMMV)
種子伝染、花粉による伝搬、汁液伝染のほか、土壌伝染する。アブラムシによる伝搬はないが、ウリハムシが多発すると被害が増加するとされる。被害は主に、被害残さとともに土壌中に残存したウイルスによる土壌伝染の被害が多く、連作で被害が増加する。

多発圃場では、作付けを避けるようにする。種子伝染から被害が広がるので、栽培にあたっては健全種子を使う。
データ作成年月日:2016/1/29
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病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。
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写真1(IS)
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▲葉のモザイク症状。若い葉に不規則な淡黄色のモザイク症状を現し、激しくなると葉が硬化して巻葉症状を呈したり、葉身が細くなる |
写真2(IS)
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▲感染した果実。果肉と可食部の境が黄色水浸状で果肉の繊維質が目立ち、完熟果では暗赤色を呈し、空洞を生じる |
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