(1)耐病性で台木を選ぶ場合 |
★「トナシム」と「トルバム・ビガー」は青枯病(B)、半身萎ちょう病(V)、半枯病(F)、ネコブ線虫(N)に複合耐病虫性
「トナシム」は「トルバム・ビガー」より青枯病に対して強く、V、F、N耐病性もしっかりしています。また「トルバム・ビガー」より生育初期の草勢がおとなしく初期収量が安定するほか、茎・葉にトゲがないこと、根上がりが少ないことなど栽培容易な台木です。発芽もよくそろい、接ぎ木までの管理が楽に行えます。
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↑トナシム |
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(2)栽培性で台木を選ぶ場合 |
★夏秋栽培には「台太郎」
「台太郎」は「トルバム・ビガー」に匹敵する青枯病耐病性をもっており、半枯病耐病性も備えています。「トルバム・ビガー」より草勢がおとなしく、「赤ナス」より栽培後半までスタミナがあって、高温時期の栽培では収量性、秀品率とも高い台木です。
発芽ぞろいがよく、茎の太さと節間長が均一に生育しますから、幼苗接ぎ木に最適です。 |
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↑台太郎 |
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★冬春栽培には「赤虎」と「耐病VF」
「赤虎」と「耐病VF」は低温性が強く、「赤虎」は半枯病耐病性と中程度の青枯病耐病性をもっています。「耐病VF」は半身萎ちょう病と半枯病の耐病性をもち、特に冬春栽培での初期収量が多く、低温期にも安定して側枝が発生します。厳寒期の栽培性でこの2品種にかなう台木はありません。促成、半促成栽培はもちろん、寒冷地や高冷地の夏秋栽培でも最高の能力を発揮します。
発芽と幼苗接ぎ木適応性は「台太郎」同様すぐれています。 |
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↑耐病VF |
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↑赤虎 |
★オールシーズン用に「赤ナス」
「赤ナス」は耐暑・耐寒性を兼ね備えた台木です。草勢も安定して作りやすいので、家庭菜園を含めた幅広い作型に適します。青枯病耐病性は中程度、半枯病には強い耐病性をもっています。
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