苗は「いきもの」です。育苗管理には最善を尽くしますが、気象条件や不可抗力、その他の事態により、納期、品種、本数や、品質、葉齢などに変更が生じる場合があります。
特に、育苗時の気象条件や接ぎ木作業、およびその後の順化管理でかかるストレス、品種特性などにより、以下のような症状がお届けした苗に見られることがあります。
ご発注の際は、あらかじめご理解とご了承をお願いします。

ウリ科接ぎ木苗での斑点はんてん症状、および奇形葉の発生

どちらも接ぎ木作業、および順化時のストレスが原因となる症状で、病害ではありません。育苗時に時おり見られますが、極端な場合を除き、お届け後の適正な育苗で正常に回復していきます。

斑点症状
奇形葉

トマト水泡症

葉に不整形のコブのようなものが発生する、水腫と呼ばれる症状で、病害ではありません。この症状は高湿度、寡日照下で発生しやすいため、接ぎ木後に必要な順化環境では、どうしても見られることが多くなります。
お届け後に適正な育苗環境へ置けば、症状が進展することはなく、その後の生育への悪影響はありません。

水腫(接ぎ木養生中の状態)
水腫(接ぎ木養生後の状態)

トマト、ミニトマトの斑点症

気温の不安定な春、秋の育苗期に発生することが多い症状で、病害ではありません。マンガン過剰症に似ており、一夜にして黒い斑点が子葉や下位の本葉に発生し、黒点が拡大して黒い染み状になることもあります。

苗の大きさに関係なく、育苗中や店頭で、また定植後にも発生します。大玉トマトよりミニトマトで発生が多い傾向にあり、発生部分は黒~褐変、または白変します。ただし、お届け後の苗の生育に悪影響はありません。

トマト類の斑点症

ミニトマトの異形株

ミニトマトは品種により、その特性上異形株が発生する場合があります。

異形株は病害ではありませんが、その特徴は品種によって異なり、おおむね中央の写真のように節間がつまり、本葉枚数も多くなります。また、右の写真のようにいったん生長が止まり、再度生育を始める株もあります。

異形株の判別は難しく、苗出荷時に完全に除去することはできませんのでご了承ください。

正常株
異形株
節間がつまり、本葉枚数も多くなる
芯止まり株いったん生長が止まり、再度生育を始める株もある
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