病名から選択(トマト)
総監修・イラスト原図 : 駒田旦
防ぎ方等監修 : 草刈眞一
写真提供 : 木曽晧(AK)、草刈眞一(SK)、駒田旦(HK)
田中寛(YT)、中曽根渡(WN)、森脇武文(TM)
モザイク病(V) 黄化えそ病(V) 黄化葉巻病(V) 茎えそ細菌病(B)

全身的に萎縮し、茎葉や果実に葉緑のモザイク状の濃淡やえそ斑点・えそ条斑・糸葉などの奇形が現れる。
 
葉・果実に褐色のえそ斑点、葉柄・茎に条斑を生じる。葉先から黄化し、茎の内部は空洞化して、萎凋枯死することもある。
 
新葉の縁から退緑しつつ巻き、やがて葉脈間が黄化して葉が縮れ、節間が短縮する黄化萎縮症状を呈する。
 
葉柄基部の茎と葉柄の表皮組識上に、黒褐色不整形で健全部との境が明瞭な大型病斑を形成する。茎の維菅束や髄も黒褐色に変色崩壊する。
 
黒斑細菌病(B) 斑点細菌病(B) 軟腐病(B) かいよう病(B)

葉や幼果のがくの縁に黒褐色小斑点を多く形成する。茎には暗緑色不整形病斑、葉柄には条斑、摘芽痕には不整形大形病斑を形成する。
 
葉や茎に、初め暗褐色水浸状の小斑点、後に円形ないし不整形、褐色ないし黒色でややくぼんだ病斑を形成する。
 
茎の内部が悪臭をともなって軟腐し、空洞化する。
 
茎の内部は鋸屑状に乾燥する。悪臭はない。茎葉・果柄・がくなどに、淡褐色の隆起した小斑点、果実面に鳥目様斑点を形成する。
 
青枯病(B) 輪紋病(F) 斑点病(F) 白星病(F)

維菅束褐変はやや不鮮明。茎の切り口から白い膿汁を噴出する。
 
葉・茎・葉柄・果柄に、初め暗褐色水浸状の小斑点を生じ、後に拡大して 円形ないし楕円形の緑褐色、同心輪紋状の大型病斑を生じる。
 
下葉から発生し、初め緑褐色水浸状の小斑点、後に周囲黒褐色、中心部灰褐色の病斑を形成する。古くなると中心部に穴があく。
 
初め葉裏に水浸状の円形小斑点を生じ、後に拡大して葉表にも現れ、周縁暗褐色、中心灰白色の円形病斑を形成する。
 
炭疽病(F) 褐色輪紋病(F) うどんこ病(F) 疫病(F)

熟果または成熟期近くの果実に、初め、水浸状の小斑点を生じ、拡大するとややくぼむ。罹病果は腐敗し落果する。
 
主に葉に発生する。初め黄色の小斑点を生じ、次第に拡大して周囲が黄色の褐色輪紋状の斑点になる。
 
主に葉表に白色の円形病斑を形成する。病斑上にうどん粉状のかび(菌糸)が生じる。
 
葉に暗褐色水浸状不整形病斑を形成する。病斑上に白色霜状のかび(菌糸と胞子)が生じる。病勢の進展は極めて早い。
 
葉かび病(F) 灰色かび病(F) 菌核病(F) 萎凋病(F)

主に葉裏に灰褐色ビロード状のかび(菌糸)を生じる。


 
茎葉・花柄に暗緑色円形病斑を形成する。病斑上に灰褐色のかび(菌糸)を 生じ、ほこり状に胞子飛散。果皮に淡黄緑色円形病斑形成。
 
茎に暗緑色水浸状病斑を生じ、拡大して灰白色綿状のかび(菌糸)を生じる。茎の内部には黒色ネズミふん様の菌核を多数形成する。
 
維菅束褐変は鮮明で、茎の先端まで達する。黄化・萎凋はしばしば葉の半分、植物体の半身に激しく現れる。
 
根腐萎凋病(F) 半身萎凋病(F) 褐色根腐病(F) 灰色疫病(F)

維菅束褐変は通常、茎基部10ー15cmに限られる。茎基部や根が褐変・腐敗・脱落する。
 
維菅束褐変はやや不鮮明。膿汁の噴出はない。病勢の進展は慢性的で、半身萎凋症状は現れるが萎凋病ほど顕著でない。
 
根が褐変し、表皮がコルク化して細かい亀裂を生じる。
 
初め紡錘形で暗緑色水浸状の病斑が急速に茎を取り囲み、細くくびれて枯死する。果実にも暗緑色水浸状円形病斑を形成する。
 
根腐病(F) 根腐疫病(F) 黒点根腐病(F) 白絹病(F)

根の一部から始まり、病勢が進むと全体が褐変し、やがて腐敗黒変する。
 
茎基部や太根が半透明に褐変する。髄部は赤褐変し、細根は脱落する。時に茎基部の維菅束が褐変する。
 
根が褐変して、やや盛り上がった黒点を形成する。
 
茎の地際と周囲の地面を白色のかび(菌糸)が覆い、その部分の茎は黒褐色を呈しくびれる。菌糸上に淡褐色けし粒状の菌核を形成する。
 
苗立枯病(F)

苗の胚軸の地際が褐変しくびれる。