品種ピックアップ
2025/2/20掲載
品種ピックアップ
2025/2/20掲載
タキイ研究農場 岡田 淳
太い根が土中深く差し込むため栽培後半の草勢維持にすぐれ、果実の肥大がよく果形が安定しやすくなります。
草勢低下による糖度不足やうるみ果が発生しにくく、後半まで健全な葉を維持しやすいため日焼け果の発生を抑制できます。
草勢の違いの様子。ギガントを使用することで高温下でも生育後半まで草勢が維持できる。
直根主体のため、つる伸びがスムーズでありながら初期から草勢が強勢に傾きにくく着果が安定します。
つる割病スイカ菌(N)には強耐病性、つる割病カンピョウ菌(L)には中程度の耐病性をもちます。
ハウス、トンネル、露地栽培のいずれの作型にも幅広く適応できます。
つる割病カンピョウ菌の耐病性は中程度なので、発生リスクのある圃場では土壌消毒などの耕種的防除を併用し、総合的な防除を心掛けましょう。
胚軸の伸びが速いため、発芽後は高温・多湿にならない適正な環境で育苗を行います。
「ギガント」は、着果から収穫までの栽培後半にかけて草勢を維持できる強勢台木です。昨今の猛暑による高温乾燥で、収穫前につるがバテてしまったという方におすすめです。
強勢ではありながら着果期には着果が安定するのも特長です。
ただし、つる割病カンピョウ菌の耐病性は中程度のため、発生リスクのある汚染圃場では使用できません。
「FRきずな」は、つる割病カンピョウ菌に強度の耐病性を有するため、汚染圃場では「ギガント」よりも安心して栽培できます(強度汚染圃場では発病する可能性はあります)。草勢は着果期も含めて「ギガント」よりもおとなしめになりますが、3倍体など強勢のスイカ穂木との接ぎ木は相性がよいのが特長です。
2025年
春種特集号 vol.59
2024年
秋種特集号 vol.58