５月中下旬から収穫可能な中早生種

「ケルたまルビー」は、赤タマネギとしては収穫時期が比較的早く、5 月中下旬から収穫可能である中早生種です。作付けの多い中生種の前に収穫を行うことができ、作業計画を立てやすい品種です。また、玉のしまりがよく、9 月まで貯蔵することが可能です。

抽苔や分球が少なく作りやすい

草姿が立性で葉折れしにくいため、除草や農薬散布といった栽培管理作業を容易に行うことができます。また、抽苔や分球の発生が少なく作りやすい品種です。

色鮮やかで生食に適する

外皮は赤紫色に色濃く着色し、ひときわ目を引く外観になります。内色も収穫時からしっかり着色します。食味は辛みが少なく、甘みが強いため、サラダなどの生食に適します。

最適作型は中間地の９月中下旬まき、11月中旬定植。暖地では９月下旬まき、11月中下旬（近畿以西は１月上旬）定植。

早まき・早植えを避ける

中早生種ですが、生育が旺盛であるため、播種・定植は中生種に準じます。早まき・早植えを行うと冬期の生育が進みますが、葉枚数が多くなりすぎて、かえって熟期が遅くなったり、過剰な肥大や裂皮を招きやすくなり、品質や貯蔵性の低下につながります。適期表を確認し、栽培地域に適した播種・定植期を守りましょう。

的確な追肥で順調な生育を促す

貯蔵性が高く、球内色の着色が早い良品を収穫するためには、多肥栽培や肥料の遅効きを避けることがポイントです。収穫時期には、チッソ分の肥効が徐々になくなっていくような作りが理想です。
元肥は全チッソ量の約半分とし、残りを追肥として施用します。中間地で11月に定植を行った場合は、追肥を３回に分けて行います。12月中下旬に１回目、１月中旬に２回目、止め肥は２月中旬が目安です。暖地で定植を１月に行う場合は、追肥は活着後の１月下旬、２月下旬の２回が目安です。多収をねらって、元肥を多く施したり、３〜４月に追肥を行うと品質の低下を招く恐れがあります

収穫適期を守り、十分乾燥させる

収穫は倒伏ぞろいの後、５〜７日程度経過した晴天の日をねらって行います。早どりは肩落ちや早期の萌芽の原因となり貯蔵性の低下を招き、遅どりは裂皮や病害の原因となります。天気を見ながら適切なタイミングで収穫しましょう。
収穫後は１〜２日ほど天日干しを行い十分に乾燥させたのち、雨の当たらない風通しのよい場所で保管します。十分に乾燥させることが貯蔵腐敗を少なくするポイントです。