2018/07/20掲載
赤や白、紫、紅白のツートンカラーなど、彩りがきれいでかわいいラディッシュ(二十日ダイコン)は、栽培期間が短く、また小スペースで栽培できて作りやすい野菜の一つです。タキイの赤丸タイプラディッシュとしては固定種の「コメット」を皆様にご愛顧いただいておりましたが、この度、さらに作りやすくて高品質な一代交配種「ニューコメット」を育成しました。料理の添えものにベランダ菜園からプロの市場出荷まで、幅広く活用いただきたい今どきの品種です。
品種特性
1生育が早く作りやすい
生育は「コメット」より早く、そろいが非常によい一代交配種になります。適期栽培ではタネまき後約20日で根径2cm程度になります。葉はコンパクトで高温期においてもむやみに葉伸びせず、周年を通じて根と葉のバランスがよく、市場出荷にも適します。さらに早生種で問題になる裂根の発生も少ないため、作りやすい品種です。
2品質がよい
根部は美しい球形で直根が非常に細いのが特長です。根色は光沢のある赤色で肉色は純白です。肉質はみずみずしく歯切れがよいのでサラダや酢漬けに向いています。
3萎黄病に強い
主要土壌病害の萎黄病に対して安定した耐病性を示し、安心して栽培できます。
栽培ポイント
保水性、排水性のよい土づくり
ラディッシュの根域は狭いので極端な乾燥、過湿を繰り返すと生育が遅延するだけでなく、生理障害の発生を招きます。堆肥などの有機物を施用し、保水性、排水性のよい土づくりを行うことが良品を生産する上で重要です。
水分管理
高温期の栽培では土壌表面が乾きやすいので、水分管理には十分注意しましょう。プランター栽培では受け皿などで底面潅水を行い、プランターの下部をしっかり保水して乾燥を防ぎましょう。
↑葉はコンパクトで高温期でもむやみに葉伸びしない「ニューコメット」。
適期の栽培管理と適期の収穫
条間10cm程度に条まきし、本葉が展開するころに株間が5cm程度になるように間引きします。間引きが遅れると根部が変形したり、根の肥大が遅れたりするため注意します。葉が込みあうまでに条間を1〜2回中耕し、薄い液肥で追肥すると生育がよくなります。高温期の栽培では生育がよく、ス入りの発生も早くなりやすいので、収穫遅れにならないよう注意しましょう。
被覆資材の利用
周年栽培が可能ですが、厳寒期はハウスやトンネル内で「テクテクネオ」などのベタがけ資材を利用した栽培を行いましょう。
一方で、酷暑期は「タキイホワイト」などの遮光資材を利用し、日中の気温、地温を下げる栽培を行います。さらに害虫の発生しやすい時期は「サンサンネット」を利用し、害虫の侵入を防ぎましょう。また、梅雨の時期は茎葉病害の発生が懸念されるので雨よけ栽培がおすすめです。
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