栽培技術

栽培技術

2022/2/21掲載

生産者の誘引結束作業の負荷を軽減!
「とめたつ」の役割と特徴について」

写真は「とめたつプラス」。

弊社は、一般の事務用品から産業、医療など、多岐の分野にわたり製品を供給しています。身近なところでは、「セロテープ®」「ナイスタック(両面テープ)」「ケアリーヴ(救急絆創膏)」などは、たくさんの方々に愛用していただいております。また、農業分野では、ニチバングループの強みである粘着技術を生かし、青果物を束ねるときに水に濡れても剥がれにくい結束テープ「たばねら」などの出荷資材を開発。さらに今回ご紹介する「とめたつ」シリーズはトマトやキュウリ、ブドウなどの栽培現場において重要な誘引作業を省力化する、粘着テープを利用した針を使わない誘引結束機として2016年に発売し改良を重ねてきました。

ニチバン株式会社 工業品営業統括部 西日本営業部 大阪工業品課 大西 剛史

「誘引」の必要性

「誘引」とは、植物の生長に応じて、茎や葉を支柱やネットに固定する作業のことです。トマトやキュウリなどの果菜類では、播種や定植の開始から収穫まで長期間続く作業になり、収穫量にも影響します。誘引する方法は、テープのほかに樹脂製クリップを用いる事例や誘引する対象もネットや支柱など地域や栽培に応じて多岐にわたる方法で行われています。 近年は、生産規模拡大にともなう雇用就農者も増えており、作業時間の短縮や効率化のニーズが高まっています。また、収量アップや秀品率向上にハウスの環境制御を導入し、葉の受光体制にこだわりをもつ生産者も多く、誘引を単なる作業としてではなく、より受光体制を高める方法として重要視されています。

キュウリは特に生長が早いので、誘引作業は重要になる。

キュウリは特に生長が早いので、誘引作業は重要になる。

「とめたつ」の特長

誘引作業をスムーズに行うことができる「とめたつ」の特長をご紹介します。

  • 専用の粘着テープにより、針が不要。針の補充がなく、安全に誘引作業を行える。約300回前後の連続作業が可能(テープ1巻30m/1回作業に約10cm使用の場合)。
  • 重心位置のバランスを改善し、軽く持ちやすい。メンテナンスしやすく、丈夫で壊れにくいので長く使える。
  • 作業や栽培体系に応じて、本体や専用粘着テープのシリーズをラインアップ。刃や圧着ゴムなどの部品もドライバーのみで簡単に交換可能。

「とめたつ<sub>™</sub>」は針を使わずテープで誘引します。結束物には付着せず、テープの粘着面を付けた時だけ強固に粘着します。

「とめたつ」は針を使わずテープで誘引します。結束物には付着せず、テープの粘着面を付けた時だけ強固に粘着します。

従来品(「とめたつ™TMA100」)をさらに進化させた「とめたつプラス」が2021年発売になった。

従来品(「とめたつTMA100」)をさらに進化させた「とめたつプラス」が2021年発売になった。

●「とめたつ」本体

「とめたつ™」本体

●専用粘着テープ

専用粘着テープ

使用者の声 ※個人の見解です

埼玉県果樹園 30代ご夫婦

●誘引作業が楽!

以前は針とテープのタイプを使用していましたが、「針を使わない」というコンセプトに魅力を感じて、3年以上「とめたつライト」を使用しています。本体も軽く、テープの補充時間は従来の半分で済み、誘引作業がとても楽です。

群馬県野菜農家 30代男性

●軽くて丈夫!ストレスフリー

新しい農法や技術に興味があり、日々さまざまな工夫に取り組んでいます。販売店の紹介で誘引方法をクリップから「とめたつ」に変えてみたところ、「針を使わない」ので詰まったり、折れたりといったトラブルがなく、トマトの誘引作業時間が短縮でき、作業負担も減りました。2018年から使用していますが、とても丈夫で誘引結束機の買い替え頻度も少ないです。

ぴったり技術で明日をつくる

「とめたつシリーズ」を通じて、今後も生産者の誘引作業の省力化や収益性向上に貢献できればと思います。そして、「とめたつ」をさらに多くの方々にご提案し、お客様の声とニチバングループの強みである粘着技術を生かして、近年のアグリ市場における変化のスピードに対応し、さらなる製品開発につなげたいと考えております。ぜひ、針を使わない「とめたつ」シリーズをお試しください。

商品に関するお問い合わせは、ニチバン株式会社お客様相談窓口まで
https://www.nichiban.co.jp/contact/