2018/02/20掲載
7月11・12日の2日間、滋賀県タキイ研究農場にて種苗店様や営農指導担当者様など限定の夏期農場研修会を開催しました。果菜類の圃場では現物を見ていただきながらブリーダーによるミニ講習会を行い、おすすめ品種や栽培ポイントなどをご紹介。収量アップにつながる種類豊富なタキイの品種をじっくりご覧いただきました。
2017年度新発売の「桃太郎ワンダー」は裂果に強く、チャック・窓あき果などの生理障害が少ない夏秋栽培用のトマトです。果形は「桃太郎セレクト」に比べ腰高豊円でスムーズな果形をしています。また、草勢は生育全般を通して強く、栽培の後半まで安定します。
トマト栽培において大きな問題となっているトマト黄化葉巻病(Ty-3a)に耐病性のミニトマト「TY千果」が2017年に新発売となり注目を集めています。病気に強いだけでなく裂果に強くヘタどれが少ないので出荷率アップに期待できる品種です。
タキイでは大玉トマトの「桃太郎ピース」「桃太郎ホープ」ミニトマトの「TY千果」といった、黄化葉巻病耐病性のトマトが続々と登場しています。
ナスの展示圃で注目を集めたのは、高い単為結果性を示し、着果促進処理(ホルモン処理)が不要な「PC筑陽」です。促成栽培における着果促進処理は全労働時間の30%近くを占める重労働です。その作業を軽減できる省力化品種としてお客様の関心の高さがうかがえました。
タキイの赤肉メロン「レノン」シリーズに新しく加わった「レノンウエーブ」は耐暑性にすぐれ幅広い作型に対応します。低温肥大性にすぐれ、「レノン」よりもさらに早まきが可能な「レノンハート」と組み合わせれば、ハウスからトンネルまでリレー出荷が可能です。肉厚で市場性の高い「レノン」をより長く店頭に並べたいと考えている方におすすめします。
オクラの栽培はむずかしいと思われがちですが、健剛に生育し土壌も選ばないため比較的栽培しやすく初心者にもおすすめの野菜です。圃場にはタキイの人気品種「アーリーファイブ」や色鮮やかな赤オクラ「ベニー」などが展示されており、なかでも注目が「TOK−115」オクラという限定試作品種です。粘りが非常に強くて、莢は肉厚でやわらかく、ほかの緑のオクラに比べ白に近い淡緑色でインパクトがあります。
試食コーナーでは「桃太郎ワンダー」のカプレーゼ風、「ピー太郎」の無限ピーマン、「ケルたま」のグリルステーキ、メロン「レノンウエーブ」を試食していただきました。
また、室内展示館ではニンジン「京くれない」ソフトクリームの試食を行いました。ニンジン臭さはまったくなく、フルーティーなすっきりとした甘さで暑い夏にぴったりです。この「京くれない」ソフトクリームは滋賀県湖南市の直売所「ここぴあ」で味わうことができます。
緑肥コーナーでは草丈が1.2〜1.5mと普通のソルゴーより低く扱いやすい「やわらか矮性ソルゴー」や、土壌中の菌根菌(マイコライザ)を増やし、後作のリン酸吸収を促進させる「キッズスマイル+(プラス)」などをご紹介しました。
2024年
春種特集号 vol.57
2023年
秋種特集号 vol.56