最終回

2019/07/22掲載

3.毒劇物取扱者資格試験への挑戦

修学旅行が終わると、2月上旬実施の最難関の毒物劇物取扱者資格試験への挑戦です。
自営、就農、種苗業など農業に携わる者は農薬を避けて通れません。特に、野菜、花卉生産農家は農薬を安全に使用する義務が生じます。このため、昭和45年以来、園芸専門学校生徒と新入社員は毒劇物の試験に挑戦、かつて合格率は8割程度で、その免許を取得することが半ば義務化されていました。この合格率が平成に入り徐々に下がり始め、平成17年度の校長就任時は5割を下回っていました。

多くの生徒に合格してもらいたいと、基礎研究で優秀な若手社員を中心に、夜間講義や外来講師を招聘して特別講義を実施しましたが焼け石に水でした。若手社員曰わく、「校長、化学の基礎知識がほぼゼロの生徒が多すぎます、モル濃度さえ理解出来ていません」と嘆きます。

あくまでも私論ですが、生徒に責任はあると思います。ただやはり、ゆとり教育時代の影響が大きいと考えます。心ある生徒は、チャレンジ精神を発起してこれら免許取得に是非挑戦してもらいたいと思います。現在は卒業後の経営にも役立つ農業簿記検定3級、日本農業技術検定の受験指導も実施されています。

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