2018/07/20掲載
その後、タキイでは耐病性を高めたシリーズとして、幅広い根こぶ病耐病性の「きらぼし」シリーズ、べと病耐病性の「晴黄」シリーズを育成、発表していきます。
「黄ごころ」シリーズは品種特性として根こぶ病耐病性を持っていますが、ハクサイの生産地では、これら耐病性品種をも侵す病原性の強い根こぶ病が見られるようになりました。
このような根こぶ病激発圃場においても、安心して作付けのできる品種を目標に育成されたのが、2002年に発表された年内どり中早生種の「きらぼし」(現「きらぼし77」)です。その後、2005年に冬どり中生種の「きらぼし85」、2010年には「きらぼし65」「きらぼし80」「きらぼし90」を発表。根こぶ病によって品種選びに苦慮していた産地の救世主として、高い評価を得ました。
次に高温期においても作柄の安定を図ることができる品種を目標に、耐病性については、特に発生が多く見られるべと病に注目し育成を始めます。
昔から、ハクサイの葉に発病するべと病(葉べと)はもちろん、90年代中ごろから高冷地を中心に広がった葉柄部(葉肋部)に発生する肋べと(茎べと)に対しても高い耐病性をもつ品種として2005年に発表されたのが「晴黄60」です。これは極早生の品種でしたが、その後2007年に「晴黄85」「晴黄90」が発表されたことで極早生から中晩生までの「晴黄」シリーズが完成。全国の産地で主力品種として取り入れられています。
2024年
秋種特集号 vol.58
2024年
春種特集号 vol.57