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病害情報

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パンジー・ビオラ 黒かび病(くろかびびょう)

データ作成年月日:2006/04/01
文章執筆:米山伸吾写真提供:米山伸吾(SY) ・塩見寛(HS) ・西村十郎(JN)

  • 写真1(SY)
  • 写真2(HS)
  • 写真3(HS)
  • 写真4(HS)
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症状(診断)

 葉に初め周りが黄褐色で中央部が灰色の類円形の病斑を生じ、その後病斑上に黒いすす状のかびを生じる。

発生のしくみ

 病原菌は、セルコスポーラ ビオラエ(Cercospora violae)という不完全菌に属する糸状菌(かび)である。比較的低温(18〜20℃)でも発生し、25〜26℃で多発生する。本菌は被害残渣とともに土中で越冬し、翌春それらに生じた分生子が飛散して第一次伝染する。空気湿度が高い時を好み、密植して葉が過繁茂になると多発生する。通常は5月頃から発生し始め、9〜10月ごろまで発生する。

防ぎ方

 耕種的防除法は、(1)発生した畑では被害株や葉を集めて土中に埋めるか、焼却する。(2)畑の排水を良好にする。(3)過繁茂にならないように肥培管理をする。(4)ハウスなどでは換気を十分に行い、湿度が高くならないように注意する。
 登録防除薬剤はない。

ご注意

文中に記述のある農薬の登録内容は、すべて上記データ製作日時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無と使用方法(使用時期、使用回数、希釈倍数、処理量など)をご確認ください。

農薬登録のない薬剤を使用したり、登録条件以外の使用をすることは、農薬取締法で禁止されておりますので、生産物の商品性や産地としての信用を著しく損なう恐れがあります。また、生産者の健康被害に対する配慮も肝要です。

農薬の適用の対象や使用基準など、登録の内容は時期や地域によって異なります。間違った使用をされますと、効果がないばかりか作物に薬害を生じる恐れもあります。

本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。

病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。