タキイ種苗は、2014年度の新品種として、栽培がしやすく、和食に合うおいしいダイコン『秋の翼』を発売します。
これまで、ダイコンを年内に収穫する作型は“適期まき”と呼ばれ作りやすい作型でしたが、近年は不安定な気象条件によって、安定した収量を確保するのが難しくなっています。しかし、業務加工用などの契約栽培では、特に 安定した収量が求められ、青果出荷や直売所などでは収量性に加え、“肌のきれいさ”や“食味のよさ”といった品質が求められています。
今回新発売するダイコン『秋の翼』は、作りやすさと高い品質を併せもち、プロの生産者から家庭菜園まで幅広く利用できる品種です。草勢は比較的おとなしく、肥大性にすぐれるので栽培しやすい品種です。また、抽根部(地上に伸びた部分)が短めなので、曲がり根の発生が少なく、さらに揃いがよいため秀品率が高まります。肉質は緻密で食味がよく、青首が比較的薄く、肌も美しいため市場性が高いのが特長です。収穫サイズが大きくなってもス入り※1が少なく、比較的かたい肉質のため、刺身のつまや漬物、おろしなどの業務加工用にも適します。さらに、従来品種の『夏の翼』は8月中旬〜9月上旬まき、10月〜11月どりが適しており、9月上中旬まき、11月〜12月どりが適する今回の『秋の翼』を合わせることで、2品種による業務加工向けのリレー出荷が可能になります。調理に関しては、特におでんやふろふき大根など煮物にするとやわらかくて甘みがあり、寒い冬の食卓をおいしく温めてくれます。
タキイ種苗は、今後も作りやすく品質の高いダイコン品種の開発を進め、加工業務用だけでなく家庭菜園など幅広いお客様のニーズに対応した品種の育成を行ってまいります。 |