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2005.1.17

平成16年11月22日に、千葉県農業総合研究センター北総園芸研究所、東総野菜研究室で行なわれた「第52回千葉県野菜品種審査会(キャベツ冬どりの部)」で、タキイ交配「浜岬」が1等を受賞しました。
千葉県は約3,000haと、全国第3位のキャベツ作付け面積があります。特に年内から冬どり栽培は、銚子市を中心に1,600haの作付けがなされる主要作型で、やわらかく、味の良い良質タイプが生産されています。審査会では、耐病性や収量性に加えて、良質性が審査の重要なポイントになりました。
8月9日播種、9月6日定植で栽培されました。9〜10月にかけ台風が4回来襲し、集中豪雨と強風が圃場(ほじょう)を襲いましたが、関係者の方々の努力によって、ほとんど被害はなく作柄は良好でした。しかし、10月後半より比較的低温多雨となった影響から、近年産地において問題となっている、病気(黒腐病や黒斑細菌病)の発生が見られ、品種間の差が確認できました。
審査では、「浜岬」は病気の発生がほとんどなく、揃い性にも優れました。また収穫物も、肥大性、玉じまり、そして食味の良さや良質感に優れていましたので、最高得点を得て1等を受賞しました。
「浜岬」は、耐病性(萎黄病、黒腐病、黒斑細菌病)、早熟性に優れ、栽培容易な年内どり良質品種として、現在、千葉県銚子市、神奈川県三浦・横須賀市の指定品種として栽培されています。九州暖地の産地においては、冬どり品種の「輝岬」と組合せた栽培がお薦めです。全国的には、食味の良さを生かして、11月どりの適期栽培で家庭菜園や直売向けとしてもご利用いただけます。
 

審査会圃場での「浜岬」収穫物