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病害情報
アスター 灰色かび病（はいいろかびびょう）
データ作成年月日：2007/03/01
文章執筆：植松清次写真提供：西村十郎(JN)
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写真1(JN)
症状（診断）
低温過湿の状態が続くと、茎や葉、花梗、花に発生しやすい。葉では褐色輪紋状を呈し、灰色のかびを生じる。花梗や花では初め水浸状となり、褐変して腐敗し、その後は病斑上に灰色のかびを生じる。茎に生じた場合は、発病部から上部は立枯れる。
発生のしくみ
病原菌はボトリチス シネレア（Botrytis cinerea ）という、トマトやイチゴなど多くの作物に灰色かび病を起こす多犯性の菌で、発生適温は20℃前後である。被害組織に生じた菌糸や分生子、または菌核の形で越夏越年するほか、有機物の上で腐生的に繁殖して伝染源となる。越年した分生子または菌糸や菌核から生じた分生子は、風に乗って飛散し伝搬する。花がらを残しておくと、そこからも発生しやすい。
防ぎ方
過湿を避ける。ハウス内が夕方にはモヤがかかり、早朝にはビニールから水滴が落ちるような条件下で多発しやすい。潅水に注意し、圃場全面にマルチングする。過湿条件が続く時期は加温をして湿度を下げる。
過繁茂となるような施肥や潅水は、発病を助長しやすい。雨が多い時期などは強制的に暖房をして過湿を避け、また、葉が込み合わないように、下葉かきをして通風をよくする。
開花後の花を放置すると、花がらが落ちて葉に付着し、そこから発病することが多く、そこから発生が広がるため、花がらはこまめに取り除く。このような花がらを通路に放置すると、そこで発病する場合があるので、持ち出して焼却する。
ご注意
文中に記述のある農薬の登録内容は、すべて上記データ製作日時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無と使用方法（使用時期、使用回数、希釈倍数、処理量など）をご確認ください。
農薬登録のない薬剤を使用したり、登録条件以外の使用をすることは、農薬取締法で禁止されておりますので、生産物の商品性や産地としての信用を著しく損なう恐れがあります。また、生産者の健康被害に対する配慮も肝要です。
農薬の適用の対象や使用基準など、登録の内容は時期や地域によって異なります。間違った使用をされますと、効果がないばかりか作物に薬害を生じる恐れもあります。
本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。
病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。