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病害情報

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文章執筆:米山伸吾 写真提供:米山伸吾(SY) ウイルス病校閲:亀谷満朗



 出芽後間もなく、葉に不鮮明な緑色の濃淡のモザイク斑を生じる。その後モザイク症状はやや不明瞭になり、淡黄色のえそ斑点を生じる。このえそ斑点はやがて黄褐色で中央部が茶褐色の大型のえそ斑に拡大し、互いに融合することもある。前年発病した根株から芽を出した株では、黄色になって激しく萎縮する株もある。盛夏の高温時にはモザイク症状などの病徴が不明瞭になるが、秋になって気温が低下すると再び病徴がはっきりする。




 病原は、キュウリモザイクウイルス(Cucumber mosaic virus CMV)で、多くの草花、野菜および雑草に寄生し、アブラムシによって非永続的に伝染するほか、管理作業中の接触により伝染する。発病した植物に寄生して汁を吸ったアブラムシが、ほかの健全な植物に移動し寄生してその株から汁を吸う時に、ウイルスが媒介される。感染したホトトギスの体内でウイルスが増殖し、その株を親株とすると次の世代にも本病が発生する。このように植物体内を通じて伝染環が維持される。保毒株から増殖する栄養繁殖根茎や、株分けなどによって次世代に容易に伝染する。15℃から25〜26℃の温暖な時期にモザイク症状が出やすく、アブラムシの発生が多い春と秋に発生しやすい。





 耕種的防除法は、(1)花茎を切る時は健全な株から始め、発病株は最後にするか除去する。(2)アブラムシの飛来を防止するため、周りをシルバーテープを囲うか、シルバーストライプマルチを敷く。ただしこれは生育が進むと飛来防止効果が低下する。(3)寒冷紗で被覆してアブラムシの寄生を防ぐ。(4)アブラムシの飛来の多い植物の近くでは栽培しない。(5)激発した被害株は抜き取って焼却し、発病した株から株分けなどはしない。
 農薬による防除法は、適用された殺虫剤を散布してアブラムシを駆除する。
 なお、本病に登録防除薬剤はない。



データ作成年月日:2006/04/01

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 本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。
 病害の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。
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