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病害情報

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文章執筆:米山伸吾 写真提供:米山伸吾(SY) ・西村十郎(JN)



 根に発生する。初めは日中に葉がわずかにしおれ、生気がなくなる。夜間や曇天には生気を回復するが、次第にしおれた状態がひどくなり、ついには回復しなくなって、青枯れ状態のまま立ち枯れる。そうなると根は褐色に変色して腐敗し、もろくなっているため、容易に引き抜ける。地際部の茎に暗褐色で水浸状の病斑を生じる。茎を切断すると維管束が褐変しており、そこから汚白色の汁液がにじみ出る。苗の時に侵されると発病が早く、葉は急激に水分を失ってしおれ、枯れる。




 病原細菌は、ラルストニア ソラナセアルム(Ralstonia solanacearum)という細菌で、土壌に混和された被害残渣の組織中で越冬して第一次伝染源になる。本菌は植物が根を張る範囲に多く生息し、キクのように土中深く根が伸長する場合には、その根が伸びた所でも生存する。キクが植えられるとその根の周りで本菌が増殖し、根の傷口や細根が発生する時に生じる傷などから侵入する。一度発生すると、土壌中では少なくとも数年間は発病に要する密度(1万/土1g)が維持される。また、特に30cm以上の深さでは、表層の土壌に比べて土壌水分が多く、また本菌に対抗する土壌微生物が少ないため、長期間生存する。





 耕種的防除法は、(1)ハウスを利用した栽培では、栽培終了後に根部をていねいに抜き取った後、太陽熱を利用した土壌消毒を行う。方法は、10a当たり生わら2〜3t、石灰チッソ100〜150kgを施用し、一時的に湛水して全面をポリフィルムでマルチングし、夏季に1カ月間ハウスを密閉する。ただし激発ハウスでの効果は低い。(2)多発畑では、2〜3年間本病を発病する作物の栽培をやめ、イネ科作物などを栽培する。(3)排水を良好にする。(4)近くに本病が発病する畑がある場合には、そこから雨水が流入しないように心掛ける。(5)症状が現れた株は見つけ次第抜き取る。(6)無病地の健全株を親株として用いる。


データ作成年月日:2006/04/01

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 病害の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。
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