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文章執筆:植松清次



 罹病株は初め下葉が萎凋し、やがてその半葉が黄化するとともに一部の葉脈が赤くなる。その後葉身全体が枯死する。地際部の根を切断すると、維管束が褐変している。激しい場合は地際部の根全体が黒変して腐敗する。最終的には株全体が枯死するため、簡単に引き抜くことができる。




 病原菌は、シュードモナス カリオフィリ(Pseudmonas caryophylli)で、高温(30〜33℃)でよく増殖する細菌である。本菌は被害植物残渣とともに土壌中で長期にわたって生存する。定植後、根の傷口から感染し、導管内で増殖する。発病株で増殖した病原細菌は、土壌や潅水などによる表面水を介して広がる。種子伝染の可能性も否定できない。
 本病は定植時期が早い(8月下旬〜9月上旬)と激しく発病する傾向があり、9月中旬以降であれば発病しないか、発病しても症状は軽い。11月になると、気温の低下にともなって病勢も停滞する。翌年4月以降再び発生し始める。本病は育苗中にも発生するため、汚染苗を本圃に持ち込んでしまうこともある。





 (1)本病に汚染されていない土壌を育苗用土として使用し、できれば蒸気消毒する。潅水はできるだけ井戸水や水道水を利用する。(2)連作を避ける。排水を良好にし、畝も高くする。(3)苗の断根や植え傷みによってできた傷口が感染部位となるので、定植時には根が鉢にまわっていない若苗を植え、寒冷紗で被覆して植え傷みを防止する。多発圃場では地温の下がった9月中旬以降に定植し、補植も10月以降に行う。(4)定植後、ビニールハウスでは早めにビニールを張り、雨水を防ぐ。また、ハウス内の気温が極端に上昇しないようにする。発病に気づき次第、周辺土壌も含めていねいに掘り取り、圃場外へ持ち出して焼却する。発生圃場では、栽培終了後ていねいに全株を掘り取り、焼却する。


データ作成年月日:2007/09/30

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 病害の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。
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