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病害情報
ストック 萎凋病(いちょうびょう)
データ作成年月日:2007/09/30
文章執筆:米山伸吾写真提供:米山伸吾(SY)・西村十郎(JN)
症状(診断)
病原菌は維管束を通して茎葉を侵し、葉では葉脈が網目状に黄化する。茎を折ると維管束部分が褐変しているので診断できる。激しいと株は立ち枯れ状態になる。これらを切り花として収穫しても花もちは悪い。
発生のしくみ
本病は生育初期から発病するが、多くは生育の後期に一気に発病する場合が多い。病原菌はフザリウム オキシスポラム f. sp.コングルチナンス レース3(Fusarium oxysporum f.sp. conglutinans race-3)という不完全菌類に属する糸状菌(かび)の一種によって土壌伝染するほか、種子伝染もする。本病は25℃前後で発病しやすく、ほぼ一年中発生する。キャベツやコマツナなどのアブラナ科の植物に寄生して、萎れ症状を起こす。本菌は被害残渣とともに土壌中で厚壁胞子の形で長く生存して土壌伝染し、また、種子の中で生存していて種子伝染する。土壌がやや酸性の土地で発生しやすい。
防ぎ方
発病畑での連作を避け、他の作物と輪作をする。土壌に石灰を施用して土壌のpHを高くする(できれば7前後)。抵抗性品種は現在知られていない。有機質肥料を多施用したり、イネ科の作物を栽培したりしても、防除効果はほとんど期待できない。チッソ質肥料は控える。
ご注意
文中に記述のある農薬の登録内容は、すべて上記データ製作日時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無と使用方法(使用時期、使用回数、希釈倍数、処理量など)をご確認ください。
農薬登録のない薬剤を使用したり、登録条件以外の使用をすることは、農薬取締法で禁止されておりますので、生産物の商品性や産地としての信用を著しく損なう恐れがあります。また、生産者の健康被害に対する配慮も肝要です。
農薬の適用の対象や使用基準など、登録の内容は時期や地域によって異なります。間違った使用をされますと、効果がないばかりか作物に薬害を生じる恐れもあります。
本文の記述には万全を期しておりますが、使用農薬の選択および使用方法につきましては、お近くの種苗専門店や農協、公共の指導機関などにご確認の上、使用される農薬の注意書きをよく読んでお使いくださるようお願い申し上げます。
病害虫の診断は、判断が非常に難しい場合があります。詳しくは、農協または公共の指導機関にご相談ください。