
幼苗では、下葉と茎が水浸状に軟化して萎凋する。初め片側のみ萎凋する傾向があり、茎の維管束は黒くなる。生育が進んでから発病すると、脱落した葉柄や茎に暗褐色のややくぼんだ壊死斑が現れ、次第に葉柄や茎の上部へ拡大する。下葉の脱落した節から菌泥があふれ出ることもある。
葉では葉縁に水浸状の病斑を形成し、後に黄化するが形は一定しない。病徴が進むと紙状になり落葉する。また、茎や葉脈がやや黒色の水浸状となり、茎を切断すると黒変している。

本病は、土壌中に生息しているキサントモナス キャンペストリス pv. インカナエ(Xanthomonas campestris pv. incanae)という細菌の一種によって土壌伝染するほか、種子伝染あるいは雨滴によって伝染する。ストックのみを侵す。
15〜30℃前後で発病し、幼苗〜採花期に発生が見られ、連作地や排水不良の所で発生しやすい。また、秋雨が長く続くと発病しやすい。

無病種子を確保するため、健全株から採種する。種子を53℃の温湯に10分間浸漬してすぐに冷やす。被害株は抜き取って焼却し、被害残渣を畑に混入させない。発病畑では連作を避け、4〜5年の輪作を行う。可能な限り雨よけ栽培をする。
データ作成年月日:2007/09/30
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