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2007.09.26
タキイ種苗がオランダ草花種子会社・K.サヒン社を買収(サヒン社株式を100%取得)
タキイ種苗株式会社(本社 京都市 社長 瀧井傳一)とK.サヒン・ザーデン株式会社(オランダ)は20日、タキイがサヒン社株式の100%を取得して、買収することに合意しました。
サヒン社は、キース・サヒンおよびエリザベス・サヒン夫妻によって1982年に設立されたオランダの草花育種、販売を専門とする会社です。
今回の合意の金額的な詳細については公表していません。

サヒン社の買収により、タキイは草花育種においてヨーロッパを中心に世界的な販売の強化を図ります。サヒン社の育種拠点、豊富な遺伝資源、家庭園芸向け販売網は、タキイの欧州事業を補完できる内容です。サヒン社は、タキイの財務的、技術的支援を受けて、さらに積極的な事業展開を行なっていきます。

瀧井傳一社長(タキイ種苗株式会社代表取締役)のコメント
「今回の合意により、多方面にわたって両社の強み(育種・販売等)を合わせた相乗効果が期待できると考えています。タキイの育種技術とサヒン社が保有する多種多様な育種素材により、営利農家向けや家庭園芸向けに、これまでにないユニークな新品種を育種する基盤を築くことができます」

エリザベス・サヒン社長(K.サヒン・ザーデン株式会社社長)のコメント
「これまで当社が開発してきた品種群の幅広さが、今後タキイにとってサヒン・ブランドを推進していくうえで強力な基盤になると信じています。当社が営利農家向けに育種してきた、新しい品種群はすでに発表できるところまで来ています。タキイの販売力と技術力という味方を得て、今後これらの品種が世界で大きく活躍していくことでしょう」

[タキイ種苗の概要]
1835年創業のタキイ種苗株式会社(www.takii.co.jp)は、野菜と草花の育種・生産・販売を専門とする会社である。タキイは世界の野菜種子市場においてトマト、人参、キャベツ、白菜、大根、玉葱、その他多くの品目で高いシェアを維持している。また草花では撫子、パンジー、ヒマワリ、百日草、葉牡丹などが全世界で使用されている。タキイは約100名の育種・研究スタッフと、日本国内6ヶ所の研究農場を保有。海外拠点としてアメリカ、ブラジル、チリ、インド、タイ、インドネシア、中国、韓国があり、欧州ではオランダとフランスに拠点がある。オランダにあるタキイヨーロッパB.V.は、欧州事業における育種・販売・流通の中心拠点で、欧州市場向け野菜の育種を行っているほか、タキイ本社および国内外の農場で育種された野菜や草花品種の、欧州での適応性を見るための検定試作も行っている。

[サヒン社の概要]
K.サヒン・ザーデン株式会社(www.sahin.nl)は、オランダでキース・サヒン氏とエリザベス・サヒン氏によって1982年に創立された。草花育種会社としてのサヒンは世界的に知られており、特に、従来の品種にはなかったユニークで新規性を持った品種を、育成発表することが有名で※フロロセレクトや※AAS受賞品種も数多い。サヒンの主要育種品目はF1デルフィニウム、ヒマワリ、パンジー、一年開花性の宿根草や花壇用の一年草である。


フロロセレクト(Fleuroselect)…1970年に創立され、草花品種が対象のヨーロッパで運営される新品種審査組織。F.S.と略称される。
新規性や育種の先進性などを基準にして、ゴールドメダルまたはFSクオリティが授与される。
AAS…オール・アメリカ・セレクションズの略称でアメリカの花卉および野菜の新品種審査会。北アメリカにおける家庭園芸の普及を目指して、新品種の推薦を行うため1932年に設立された。入賞品種はAll America Selection Winnerの紋章の利用が許可される。