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2010.08.25
高品質のキャベツ「岬」シリ−ズに玉のまとまりと揃い性に優れる新品種登場!!
早熟性に優れる『星岬』と肉厚で耐寒性が強い『幸岬』を新発売
タキイ種苗は、2010年の新品種として、良質感に優れ玉のまとまりがよいサワ−系キャベツ『星岬(ほしみさき)』と『幸岬(さちみさき)』を発売します。

近年、温暖化による気候変動の影響や連作※1により、年内どりでは外葉ばかり生育が進み収穫期が遅れ、冬どりでは寒害による収穫時のロスの増加が問題になっています。さらに、高温条件で発生する萎黄病※2に対する抵抗性や耐寒性に優れるキャベツの品種開発が課題となっていました。タキイ種苗では、このような問題を解決した年内〜冬どりにおすすめの良質サワ−系※3キャベツ『岬』シリ−ズ※4の新品種を開発しました。

今回新発売する『星岬』と『幸岬』は、外葉はややコンパクトで初期よりしまりながら肥大し、暖冬や多肥栽培※5の環境下でも、玉のまとまりに優れています。さらに、高温下で発生する萎黄病に抵抗性を持っています。また、両品種は『岬』シリ−ズのため、良質感に優れ、みずみずしさの中に甘みがあり、食味も良好です。
『星岬』は早熟性に優れ、適期栽培では中間・暖地の秋〜年内どりの適応性を持ち、特に11月の早どりで最も特性を発揮します。また、『幸岬』は、肉厚で耐寒性が強いため、厳しい寒波でも、寒害による葉の痛みが少ない中生種※6で、中間・暖地の年内どりや暖地の冬どりと広い作型で特性を発揮します。

タキイ種苗では、『星岬』を11月どりに、『幸岬』を12月〜2月上旬どりに組み合わせた出荷をおすすめします。2品種は姉妹品種のため、外観や品質に差異が少なく、高品質キャベツの長期出荷が可能で、市場のニーズに応えることが可能です。今後もタキイのキャベツは、気候変動の影響を受けにくく、病気にもより強い品種の開発を進めていきます。
早熟性に優れ玉のまとまりがよい『星岬』 肉厚で耐寒性に優れる『幸岬』
早熟性に優れ玉のまとまりがよい『星岬』 肉厚で耐寒性に優れる『幸岬』
◆『星岬』の主な特長
早熟性に優れ、適期栽培では定植後70日程度で収穫できる中早生種。
中間・暖地の秋〜年内どりの適応性を持ち、特に11月の早どりで最も特性を発揮する。
形状は甲高扁円、球色は鮮濃緑色で、低温期のアントシアン色素の発生が少なく良質性に優れる。
高温下で発生する萎黄病に抵抗性を持つ。
葉肉は厚く水分含量が多いため、歯切れがよく、生食に最適。
◆『幸岬』の主な特長
肉厚で耐寒性に優れるため、厳しい寒波に強く、寒害による葉の痛みが少ない中生種。
中間・暖地の年内どりや暖地の冬どりと広い作型で特性を発揮する。
形状は甲高扁円、球色は鮮濃緑色で、低温期のアントシアン色素の発生が少なく良質性に優れる。
高温下で発生する萎黄病に抵抗性を持つ。
葉肉は厚く水分含量が多いため、歯切れがよく、生食に最適。
◆作型表
○星岬 ○幸岬
作型表 作型表

<価格>
品種名 量目 希望小売価格(税込み)
星岬・幸岬 20ml 5,985円
ペレット種子L5千粒 14,385円


<注釈説明>
※1 連作…一つの作物を同じ圃場に繰り返し作付けすることを連作という。種類によって連作が可能なもの、不可能なもの、適当ではないが大きな支障はないものなどに分けられるが、連作が可能な種類であっても圃場は変えた方がよいと言われている。
※2 萎黄病…土壌伝染性病害のフザリウム菌によって発病する病害で、葉は緑色を失って黄色に変わり、生育が止まってやがて枯死する。
※3 良質サワ−系…基本的に、春キャベツに代表される葉がやわらかくて甘みのあるタイプ。春系や サワ−系とも呼ばれるが、現在は育種が進み、いろいろな系統の品種が多く なっているため、総称して良質系とすることが多い。
※4 『岬』シリ−ズ…これまでに発売した『浜岬』『恋岬』『輝岬』はそれぞれの特長を生かし、中間・暖地の年内どりから暖地の冬どりと幅広く栽培されている。
※5 多肥栽培…肥料を多く施用して栽培すること。
※6 中生種…相対的に播種(種まき)してから、開花までの日数。日数が短いものから極早生・早生・中早生・中生・中晩生・晩生という。