タキイ種苗は新品種として、べと病※1レース※2 1〜10に抵抗性があり、作業性に優れ食味良好のホウレンソウ『弁天丸』を新発売いたします。
近年、ホウレンソウの重要病害であるべと病は、新しいレースが次々と発生しています。2010年頃より、べと病1〜7に抵抗性がある品種においても病気が発生するというケースが主要産地で見られるようになりました。そのため、産地ではレース7以上のべと病抵抗性を持つ品種が求められています。
また、ホウレンソウは収穫・調整作業に多くの時間が割かれるため、出荷や生産現場では葉柄がしなやかで折れにくく、作業性に優れた品種が必要とされています。そのため、草姿が立性※3で収穫時の葉の絡みが少なく、出荷時の結束作業が容易であることが生産者から求められています。
今回新発売するホウレンソウ『弁天丸』は、べと病レース1〜10に抵抗性を持つ秋冬どりの品種です。低温伸長性があり低温下の栽培に適しますが、生育は早過ぎないため、播種面積が多い場合でも収穫作業に追われず有利です。また、耐寒性が強く、厳寒期に発生しやすい凍害による葉柄部の破裂が起こりにくいのが特長です。草姿は立性で葉柄はしなやかで折れにくく、結束調整作業が容易で作業効率の向上が可能です。葉は濃緑色で葉面のしわが少なく、とても荷姿のよい品種です。さらに、ホウレンソウ特有のアクが少なく、あっさりしていて、低温下では特に葉柄の糖度が増し、食味も良好です。冬期に甘くて、おいしいホウレンソウとして出荷できるだけでなく、直売所や道の駅などでも、味のよい品種として販売可能です。
タキイ種苗は今後、ホウレンソウのラインナップとしてべと病に強く、低温伸長性が強いものや、収量性を重視した品種などを追加し、産地の期待に応えていきたいと考えています。
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